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■「もう休むべきか」チェックリスト、各項目の解説記事
もう休むべきなのかチェックリストの解説記事です。
今感じているストレスや、疲労の蓄積度合いを確認する質問です。
誰しも「仕事をしたくない」と感じることはあると思いますが、それが四六時中となると疲労度は高いと推測されます。
一般的に、睡眠によって前日までの「疲れ」がとれている状態が理想です。しかし、朝から「ひどく疲れている」となると疲労は当然に蓄積していくことになります。
せっかくの休日なのに、「疲れを癒す」だけで、「休んだ」気がしないのは、もはや「疲れ」に身体が支配されてしまっている状態であると言えます。
ストレスによって自律神経が失調すると、「不定愁訴」と呼ばれる、様々な身体の不調が発生します。その代表的なものを質問しています(症状のすべてを網羅しているわけではありません。このほかに例えば「吐き気」や「皮膚のかゆみ」などが起こる方もいらっしゃるかもしれません)。
めまいは、代表的な自律神経失調の症状です。
緊張によって身体がゴリゴリに固まっています。あごの痛みは、寝ている間の「歯ぎしり」、起きているときの「歯の食いしばり」から起こりやすい症状の1つです。
胃腸症状も自律神経失調症の代表的な症状です。便秘、吐き気などになる場合もあると思いますが、ここでは「下痢」を選択肢として代表させています。
片頭痛や緊張性頭痛など、様々なタイプの頭痛も起こりやすい症状の1つです。
「のどに何かがくっついている感じがする」という訴えがよくみられます。
テレワーク等による眼精疲労は「まぶたの痙攣」などで自覚されやすい症状です。
典型的なストレス性疾患である「突発性難聴」だった、ということもあり得ますので、耳鳴りが続くようならば早めに耳鼻科を受診することをお勧めします。めまいとも関連している場合もあります。
精神神経系の不調についての質問です。
常に数字の評価に晒されていると、何かに追われているようで落ち着かない、ソワソワする、じっとしていられない・・・そんな「不安感」襲うようになる場合があります。
「怒り」は2次的な感情と言われますから、必ずその前段階に「マイナスの感情」が潜んでいます(参考:「怒り」と巧く付き合うコツノート)。
高ストレス状態を生みやすい性格や生活習慣などにスポットを当てました。
これは言わずもがなで「完璧主義」であるがゆえにストレスを抱えるということになります。
健康な時に「産婦人科」や「歯科医」の看板は目につきにくいですが、いざ当事者になると途端にそれらの看板がとてもたくさん目に入るようになります。それと同じで、元気な時にわざわざ「ストレスチェック」を開いてみようと思わないですから、十中八九、自発的に「ストレスチェック」をやろうと思っている時点でストレスが掛かっているのです。逆説的な設問ですが。
ここは表記の定義づけを厳密にしています。「残業時間」ではなく「労働時間」です。これは帳簿上の勤務時間ではなく、「自分が拘束されたと感じた時間」すべてを指すものと考えてみてください。例えば、「通勤2時間」をしている人が、「通勤時間は貴重な読書の時間」と思って特に苦にしていなければ、場合によってはこの時間は「拘束時間ではない」と捉えてもよいと考えられますが、もし「満員電車が苦で苦で溜まらない」という人にとってみると、通勤時間も、法的にも社内規則的にも「労働時間」ではないものの、精神的には「束縛」された時間と捉えてよいと思います。そこで、「拘束時間」という表現も括弧付で表記しています。
累積の拘束時間が多ければ多いほど心身のダメージは大きくなると思いますが、特に直近の業務量は過労状態を引き起こす重要なファクターです。
食欲が増えすぎた、減りすぎた、というのはストレスのサインであると言われます。次の設問とセットで見たい質問です。
5キロの変動は、服のサイズに直結するレベルの大問題です。ただし、当たり前ですがダイエット等による意図的なものは除きます。
社用の携帯を休日に対応することが常態化しているのは、「身体は家、心は会社」の状態です。続けていくと、とんでもない疲労が累積して確実に精神を蝕んでいくので、危険極まりない習慣と言えるでしょう。経営者や待機を前提としたエッセンシャルワーカーならともかく、いち社員が休日に仕事のことをする道理は、実は1ミリもありません。「顧客対応のために携帯はチェックするもの」「いつ連絡があるか分からないので、常に待機しておくべし」という精神構造は、一種の洗脳です。
有給を「取りたくても取れない」と思い込んでしまうのは、ワーカホリックの典型的症状です。
そもそも睡眠がどうなっているのか-これが、ストレス対処の基本中の基本となります。
前者を「気絶」といい、後者を「リラックス」といいます。
夜中に目が覚めることを「中途覚醒」、早朝に目が覚めることを「早朝覚醒」といい、一般的に「不眠症」の代表格と思われる「入眠困難」と並び、不眠症の典型的な症状と言われています。
一般的には、「湯船につかる」ほうが、よい入眠ができるとされています。
当然ながら、画面を遅くまで見ていると睡眠の質は低下します。
理想は7~8時間とも言われますが、ここでは「6時間」と基準を弱めてみました。
自分の感じている「疲れの感覚」を問うものです。
この質問は、実は「休日の過ごし方」を言い方を変えて聞いているだけです。要はただゴロゴロするのか、遊ぶのか。後者のほうが、「エネルギー」が残っていると考えることができます。抑うつ気味になってくると、「とにかく寝たい」という気持ちが強く、とても「遊びたい」とは思えなくなってきます。
今、仕事に感じている価値観を問う質問ですね。疲れ切っていると、「仕事をすること」そのものが目的になってしまい、もはやそこに何の意味も見出せなくなります。そうなったら、12億あれば完全にリタイアということになりますよね。
このほか、抑うつっぽくなっている場合の症状に関する質問を投げかけてみました。
「悲しくないのに涙が出た」・・・って、それ、悲しいんですって。辛いんですって。「勝手に泣いてしまう」というのは、結構強めのストレス症状だといえます。
高ストレス状態に長く晒されていると、緊張で顔に力が入りやすく、「眉間の皺」が深くなるケースもあります。顔のパーツが中央に寄りやすくなって、表情も険しいものに変わっています。
疲労が蓄積していると、「楽しい」と思える(感動できる)ことが目に見えて減っていきます。
休みは「上から与えられるもの」ではなく、「持続可能な労働のために、自らでコントロールするべきもの」に概念が変わってきています。「休み」をセルフコントロールできているかを量る設問です。
こうして文字にしてみると自明ですが、前者は「他人軸の休み」、後者は「自分軸の休み」であるということがお判りいただけることかと思います。