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小学1年生時点の読書力
「読み聞かせ累計1万冊」のその後の追跡調査(娘)。小学1年生時点の読書力についての推論。
使用資料と仮説
娘の通う小学校(1年生時)の課題「読書シート」に、読んだ本が「どんなおはなしだったか」を記入する欄が用意されていた。この欄を原文ママで引き写してみる。
この課題のポイントは「感想」ではなく「どんな話だったか」を書かせるというところ。この記述内容によって、読書力≒読解力≒「要約力」をみることができるのではないか、という仮説をもった。
データ
(凡例)『書名』-「どんなおはなしだったか」
- 『おかゆのおなべ』-女の子がおばあさんから、おなべをもらって おなべから、おかゆがあふれ出るおはなし。
- 『ミリーのすてきなぼうし』-ミリーが、ぼうしをかって ぼうしがいろいろなかたちにかわるはなしです。
- 『ねずみくんのチョッキ』-ねずみくんのチョッキをみんなきたがって チョッキがながくなるはなしです。
- 『はやくねてよ』-こうたろうくんがねむれなくて さくをこえるなにかを、かぞえてねれなくなるはなし
- 『ちいさいおうち』-きれいなところだったのが じゅうたくちになってしまって もどりたいとおもうはなし
- 『あさえと小さいいもうと』-あさえがせんろをかいているあいだに いもうとがどこかにいくはなしです。
- 『どろんこハリー』-おふろがきらいなハリーがにげだして どろだらけになってかえってくるおはなしです。
- 『つきよのキャベツくん』-でかいとんかつがでてきて、そのとんかつをおつきさまがたべるはなし。
- 『ぐりとぐら』-もりでおおきいたまごをみつけて おおきなカステラをつくるはなしです。
- 『そらまめくんのベッド』-そらまめくんのふわふわベッドがなくなってしまうはなし
- 『いちばんぼしのドレス』-ゆきのじょうおうのじょうおうコンテストにでるクリスタがドレスのリメイクをしてもらいにくるおはなし。
- 『おおきなさくらの木の下で』-大きなさくらの木の下で一年ぢゅう子どもたちがいろんなことをするはなし。
- 『ぽんぽん山の月』-おかあさんがりょうしにうたれているのをしらずにおかあさんをまっている子うさぎにやまんばがだんごをわたすはなし。
- 『じごくのそうべえ』-じごくにおちたそうべいが じごくでいろんなことをしてほうりだされるはなし。
- 『ゆうちゃんとめんどくさいさい』-ゆうちゃんがめんどくさいさいにあったけどきばやつのがぬけてにんげんにもどるはなし。
- 『わたしおてつだいネコ』-おてつだいしにネコがきて、しっぱいばかりするはなし。
- 『大どろぼうくまさん』-大どろぼうのおとこが くまさんとまちがえられて おじいさんとくらすはなし。
- 『おこだでませんように』-おこだてませんようにとたんざくにおねがいするはなし。
- 『たなばたプールびらき』-ながれぼしにつれていかれておりひめとひこぼしといっしょにあまのがわでおよぐはなし。
- 『さむがり王さま おばけの子』-かぜをひきたいおうさまがおばけにあうはなし。
- 『もぐらちゃんのおねしょ』-もぐらちゃんたちがおねしょをするはなし。
- 『お月さんはきつねがすき』-ウーフがおつきさまにおはなをさがしにいくはなし。
- 『おに』-おにについていろいろなことをせつめいするはなし。
- 『ラチとライオン』-よわむしにらいおんがいてつよくなるはなし。
- 『めっきらもっきら どーんどーん』-きのあなにすいこまれて、ふしぎなおばけにあうおはなし。
- 『はたらきもののあひるどん』-のらくらどんというなまけどんんおかわりにあひるどんがはたらくはなし。
- 『ぼくおつきさまとはなしたよ。』-くまくんがたんじょう日についておつきさまとはなすはなし。
- 『とんとん とめてくださいな』-とんとんとめてくださいなといって いろいろなひとがくるはなし。
- 『とべないほたる10』-めがみえないほたるがしにそうになったときたいせつなものは、なんだったか、かんがえるはなし。
- 『(未記入)』-子ぐまくんがそとにゆきがふっているからいろいろふくをもらうはなし。 ※『こぐまのくまくん』と推定される
- 『「ち」はたからもの』-ちやはっけっきゅうについて いろいろせつめいするはなし。
- 『アントニーなんかやっつけちゃおう』-おにいちゃんにいつもいじめられているけれど むっつになったらやっつけてやろうというはなし。
- 『ボーノのふしぎなぼうし』-ボーノがぼうしから出たかぜでまちをめちゃくちゃにしてしまうはなし。
- 『おしいれのぼうけん』-おしいれにいれられた2人の男の子がおしいれで、ねずみばあさんにあって大ぼうけんしたはなし。
論考
- 本の内容を(大人が思っている以上に)しっかりと捉え、要点を抽出できていることに驚かされた。「要はこういうお話」ということを端的に、まとめることができていることが推定できる。"読書力の一要素"であるところの"読解力"の一要素である、「要約の力」が芽生えつつあることが読み取れる。
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大人が求める感想を要求するところの(空気を読む訓練をさせるところの)『読書感想文』を強いるよりも、「どんな話だったか」を端的にまとめさせる『要約訓練』のほうが「読解力の確認・涵養」という部分では効果が高いのではないか?ということを仮説として抱いた。
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