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首都圏の鉄道新線計画


首都圏の鉄道新線計画(延伸計画や新駅計画を含む)の解説記事です(2024年12月現在)。

東京

JR羽田空港アクセス線(2023年6月着工、2031年度開業予定)

東海道貨物線の一部を旅客化するとともに、新線を建設し、羽田空港から東京、上野、渋谷、新宿、新木場などに直通運転します。東京の主要ターミナルと羽田空港とのアクセスが乗り換えなしで一直線で結ばれることが特長です。

羽田空港第1ターミナル・第2ターミナルの間に「羽田空港新駅」を建設し、東京貨物ターミナル付近まで「空港アクセス新線」を建設、東海道貨物線と接続する計画です。さらに将来的には国際線ターミナルへの延伸も検討されています。

田町方向への「東山手ルート」、大井町(りんかい線・埼京線)方向への「西山手ルート」と、東京テレポート接続・新木場方向への「臨海部ルート」の3方向への接続を行います。

まずは「東山手ルート」から事業がスタートしており、田町付近から上野東京ラインに合流する予定です。羽田空港~新橋まで途中駅は設置されない予定です。

上野東京ライン直通の最長15両編成の電車が日中約15分間隔で、上野東京ラインを介して宇都宮線・高崎線・常磐線と直通します。東京~羽田空港の所要時間は乗り換えなしの18分を予定しています。

JR中央線複々線化・JR京葉線延伸(未定)

東京駅の京葉線地下ホームから三鷹までを新宿経由で地下線として整備し、三鷹~立川間を複々線化する構想です。

京葉線を新木場~(複々線)~新浦安~(新線)~船橋・津田沼(総武線)と結ぶ「総武・京葉接続新線」と接続し、さらに成田空港方面-中央線方面のアクセス向上を図ることも構想されています。

東京メトロ南北線品川延伸(2024年11月着工、2030年代開業予定)

東京メトロ南北線・都営三田線の白金高輪駅の白金高輪駅止まり列車用のホームの2線を品川方面に延伸し、山手線内側と品川駅とのアクセス性を向上させます。「地下鉄のないターミナル」である品川に、初の地下鉄が乗り入れます。

白金高輪駅の留置線を延伸し、品川駅の間まで地下深くで結びます。途中駅は設置しません。

概ね、地下鉄南北線直通列車と都営三田線直通列車を半数ずつ(4~6本)、毎時計8~12本運転が想定されています。品川~白金高輪駅間の所要時間は4分、品川~六本木一丁目の所要時間は9分程度が予定されています。

東京メトロ有楽町線住吉延伸(2024年11月着工、2030年代開業予定)

有楽町線豊洲駅から分岐し、半蔵門線・都営新宿線の住吉に至る延伸線です。地下鉄東西線・半蔵門線・都営新宿線と接続します。

豊洲から、枝川駅(仮)、東陽町駅(東西線と接続)、千石駅(仮)、住吉駅(半蔵門線・都営新宿線と接続)をつなぎます。

日中は最大10両編成の電車が1時間に8本、うち4本を有楽町線市ケ谷・池袋方面と直通させる計画です。住吉で半蔵門線と乗り換えとなります(半蔵門線の直通は想定していない)。豊洲~住吉間は9分で結ばれる予定です。

東京メトロ有楽町線亀有方面延伸(未定)

住吉~押上~四ツ木(京成押上線と接続)間を半蔵門線(延伸計画線)と共用し、四ツ木から亀有(JR常磐緩行線と接続)方面へ結ぶ構想です。

都営大江戸線大泉学園町方面延伸(未定)

都営大江戸線の放射部(都庁前~光が丘)を、大泉学園町(さらに埼玉県のJR東所沢駅方面)へ延伸する計画です。

現時点では、土支田駅(仮)、大泉町駅(仮)、大泉学園町駅(仮)の設置が計画されています。同線の建設を前提として都市計画道路の整備も行われている段階です。

臨海地下鉄(2040年頃開業予定)

計画名は「都心部・臨海地域地下鉄」で、その名の通り、東京駅(八重洲口)から有明・東京ビッグサイトまでを結ぶ計画です。将来的には、延伸計画のある「つくばエクスプレス」との乗り入れや、有明付近から「りんかい線・羽田空港アクセス線」に乗り入れることも検討されています。

途中、新銀座(仮)、新築地(仮)、勝鬨(仮)、晴海(仮)、豊洲市場(仮)の5駅を設ける予定です。

東京~有明間を10分程度で結ぶ予定とされています。

都心直結線(未定)

成田空港と羽田空港の都心アクセスを改良することを目的に構想されています。京成押上線の押上駅から、丸の内口または八重洲口に設置する新東京駅を経て、京急の泉岳寺までを結ぶ地下新線の構想です。

京成押上線・京急本線との相互直通運転を行い、中間駅の設置は想定していません。

つくばエクスプレス東京延伸(未定)

現在秋葉原を起点としているつくばエクスプレスを東京へ延伸(また、上述の臨海地下鉄に直通)させる構想です。

新金貨物線旅客化(未定)

新小岩(総武線)と金町(常磐線)を結ぶ、総武線の貨物支線である新金貨物線を旅客化する計画です。鉄道若しくはLRT形式が想定されています。

途中駅は、鉄道の場合は東新小岩(仮)、奥戸(仮)、細田(仮)、高砂(仮)、新宿(にいじゅく、仮)の5駅を、LRTの場合は東新小岩(仮)、奥戸(仮)、細田(仮)、南高砂(仮)、高砂(仮)、北高砂(仮)、新宿(にいじゅく、仮)、西金町(仮)の8駅を設置する計画です。

途中、水戸街道(国道6号)をまたぐ踏切があることから、新小岩~新宿(にいじゅく)間を先行開業させるプランが有力視されています。

1時間当たり4~6本運行し、新小岩~金町間を鉄道の場合は約18分、LRTの場合は22分くらいで結ぶ計画です。

蒲蒲線(新空港線)(未定)

文字通り東急・JR蒲田駅と京急蒲田駅とを連絡し、さらに京急大鳥居駅から京急空港線に乗り入れる路線構想です。東京西部方面から羽田空港へのアクセスを強化します。

東急多摩川線を延伸し、矢口渡駅付近から東急蒲田駅~京急蒲田駅を地下で結び、京急空港線の大鳥居駅に接続する計画です。東急・京急では、それぞれ新しい地下駅が開業する予定です。

まず「第1期」として、東急蒲田~京急蒲田までを結ぶ路線を開業させ、「第2期」で京急蒲田~大鳥居間、また大鳥居~羽田空港間の直通運転を行う構想です。

ただし「第2期」は、京急と東急では軌間が異なることから、三線軌条を取り入れるまたはフリーゲージトレインの導入など、線路又は車体に大幅な改造工事が必要となるため、「第1期」と比べて具体的な動きは取られていないのが実情です。

東急多摩川線の蒲田駅を地下化することで、原則として東急多摩川線のすべての列車が京急蒲田駅まで乗り入れる可能性が高いとみられます。

多摩モノレール箱根ヶ崎延伸(2030年代半ばを予定)

多摩モノレール上北台~箱根ヶ崎(JR八高線)までの延伸です。

途中、7つの駅を設置する計画です。鉄道駅のなかった武蔵村山市には、5つの駅が設置されます。

多摩モノレール町田延伸・八王子延伸(未定)

町田延伸は、「町田ルート」と呼ばれ、多摩センター~町田(JR横浜線・小田急線)までを接続する構想です。

八王子延伸は、「八王子ルート」と呼ばれ、多摩センターから、唐木田(小田急多摩線)や南大沢(京王相模原線)を経由し、八王子みなみ野(JR横浜線)を通って、八王子駅(JR中央線)に至る構想です。

メトロセブン・エイトライナー(未定)

環七通りの地下を走る「メトロセブン」と、環八通りの地下を走る「エイトライナー」を合わせて、都心10km圏をつなぐ環状鉄道計画です。

メトロセブンは、葛西臨海公園(JR京葉線)・葛西(地下鉄東西線)・一之江(都営新宿線)・東新小岩(JR総武線新駅設置)・青砥(京成本線)・亀有(JR常磐線)・六町(つくばエクスプレス)・西新井(東武伊勢崎線)・赤羽(JR宇都宮線・高崎線・湘南新宿ライン・京浜東北線・埼京線)を結びます。

エイトライナーは、赤羽・志村三丁目(都営三田線)・東武練馬(東武東上線)・平和台(地下鉄有楽町線)・練馬春日町(都営大江戸線)・練馬高野台(西武池袋線)・井荻(西武新宿線)・荻窪(JR中央線)・高井戸(京王井の頭線)・八幡山(京王線)・千歳船橋(小田急小田原線)・二子玉川(東急田園都市線)・等々力(東急大井町線)・田園調布(東急東横線)を結びます。

田園調布からはさらに、東急田園都市線から上述の蒲蒲線・京急羽田空港線に乗り入れて、羽田空港に至る構想もあります。

輸送力を鑑みて、モノレールや新交通システム、LRTやBRTなども検討されています。

豊島区/副都心線・東池袋駅(未定)

地下鉄副都心線の駅として、新駅を設置する計画です(現在は有楽町線のみ停車)。周辺の再開発により相当数の利用客を見込めるようになった段階で新駅設置工事が行えるよう、建設段階から事前準備がなされています。


神奈川

横浜市営地下鉄ブルーライン延伸(2030年頃を開業目標)

横浜市営地下鉄ブルーラインを、横浜市のあざみ野駅~川崎市の新百合ヶ丘駅(小田急小田原線・多摩線)まで延伸する計画です。横浜・新横浜エリアと、川崎市北部・多摩地域を結ぶ路線であり、「市をまたぐ」という特殊性の中で、すでに横浜市と川崎市で事業化に向けた覚書を交わしています。

途中3駅を設置し(横浜市内に2駅、川崎市内に1駅)、あざみ野~新百合ヶ丘間は10分ほどで結ばれる予定です。

横浜環状鉄道(未定)

鶴見(JR京浜東北線・鶴見線)~日吉(東急東横線・目黒線・新横浜線)~港北ニュータウンエリア~中山(JR横浜線)~二俣川(相鉄本線・いずみ野線)~東戸塚(JR横須賀線)~上大岡(京急本線・横浜市営地下鉄グリーンライン)~根岸(JR根岸線)~元町・中華街(みなとみらい線)を結ぶ環状線の構想です。

現時点では、上記区間の内日吉~中山間は「横浜市営地下鉄グリーンライン」として開業しており、日吉~鶴見間と中山~根岸方面は「グリーンライン」の延伸として、また根岸~元町・中華街間は「みなとみらい線」の延伸としてそれぞれ計画されています。

小田急多摩線延伸(未定)

小田急多摩線の唐木田~相模原(JR横浜線)・上溝(JR相模線)の延伸計画です。唐木田~相模原間に1駅新設することも想定されているほか、上溝からさらに愛川町に入り、本厚木まで延伸する構想もあります。相模原までを先行開業することが検討されています。

1時間に6~9本の列車を運転する想定です。

相鉄いずみ野線延伸(未定)

相鉄いずみ野線の延伸構想(湘南台~平塚)のうち、湘南台~倉見(JR相模線)間の計画です。途中3駅を設置する予定です。

そこから特に、湘南台~慶應大学湘南藤沢キャンパス(SFC)に単線を引き、途中駅を設置することが先行して検討されています。

藤沢市/村岡新駅(仮称)(2032年ごろ開業予定)

JR東海道本線の新駅計画で、湘南貨物駅跡地に設置されます。

伊勢原市/伊勢原~鶴巻温泉間新駅(仮称)(2033年ごろ開業予定)

小田急小田原線の新駅計画で、小田急の総合車両所の移転に伴い設置される予定です。


千葉

総武・京葉接続新線(未定)

JR総武線・京葉線を接続する新線計画です。JR京葉線の新木場駅~新浦安駅を複々線化するとともに、新浦安~船橋・津田沼間に接続新線を開業させる構想です。

混雑の激しい総武快速線・総武緩行線の混雑緩和のほか、京葉線を中央線方面に地下新線で延伸(東京~新宿~三鷹間)することで、総武線エリアと中央線方面との所要時間を短縮することを企図しています。

東京メトロ半蔵門線松戸延伸(未定)

半蔵門線の押上~四ツ木(京成押上線と接続)~金町(JR常磐緩行線と接続)~松戸(JR常磐緩行線・常磐快速線・京成松戸線[旧・新京成電鉄]と接続]間を延伸する計画です。住吉~押上~四ツ木(京成押上線と接続)間を有楽町線(延伸計画線)と共用し、四ツ木から松戸方面へ結ぶ構想です。

京成千原線複線化・延伸(未定)

京成千原線の乗車人員が1日当たり4万人を超えた場合には、同線の複線化を検討し、その後、ちはら台~辰巳台~国分寺台~海士有木(小湊鉄道)への延伸を計画しています。

現状、利用者は2万人台に留まっており、複線化構想・延伸構想ともに凍結状態となっています。

千葉市/寒川新駅(仮称)(未定)

JR京葉線の蘇我~千葉みなと間(フェスティバルウォーク蘇我付近)への新駅設置計画です。

船橋市/東海神~飯山満間新駅(2028年度開業予定)

東葉高速鉄道の新駅計画で、海老川上流地区のまちづくり計画「ふなばしメディカルタウン構想」の一環として設置されます。


埼玉

埼玉高速鉄道延伸(未定)

埼玉高速鉄道を浦和美園~岩槻(東武野田線)まで延伸する計画です。途中、埼玉スタジアム駅およびもう1駅を設置する予定です。岩槻~蓮田(JR宇都宮線)へのさらなる延伸も構想されています。


栃木

宇都宮ライトレール西口方面延伸(未定)

東口方向に伸びている宇都宮ライトレールを、西口方向に伸ばす計画です。JR宇都宮駅東口~教育会館前(仮)までの区間を整備します。構想としては、さらに大谷観光地付近までの延伸が考えられています。

途中、JR宇都宮駅西口、上河原、宮島町十文字、馬場町、県庁前、東武宇都宮駅前、裁判所前、新川、桜通り十文字、美術館前、護国神社前、教育会館前(いずれも仮称)と停車する予定です。

また、東武宇都宮駅から東武宇都宮線への乗り入れも構想されています。


茨城

つくばエクスプレス東京延伸(未定)

現在つくばを終点としているつくばエクスプレスを土浦へ延伸させる構想です。東京延伸と合わせ、東京~土浦間を約65分で結ぶことを想定しています。

ひたちなか海浜鉄道湊線延伸(先行区間は2030年春開業予定)

湊線の阿字ヶ浦~国営ひたち海浜公園(公園西口)までを延伸する計画です。まず阿字ヶ浦~公園南口付近を先行開業し、その後公園西口までを結ぶ予定です。



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