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タンスの奥に商品券。使ってみようと思ったら、なんと廃止(払い戻し期限が終了)されていた・・とならないためにも、定期的に使っていない商品券類のメンテナンスをする必要がある。

取り敢えず、商品券の払い戻しについて(金融庁)に、廃止が決まった商品券(プリペイドカード、ギフト券、Web上のものも含む)の一覧が掲載されているので、ソートを掛けてよくよくCheckしてみたい。

以下、ちょっと気を付けておきたいポイントを挙げてみようと思う。このウェブログには珍しく、生活に役立つTIPSだ。

☆首都圏の人は要チェック、家に「パスネット」はありませんか?
最近のトピックスで行くと、影響度が大きいのは首都圏の私鉄共通プリペイドカード「パスネット」の廃止だろうか。すでに使用は停止されていて、あとは無手数料での払い戻しのみが有効となっている。2018年2月1日になるとただのプラスチックカードに変身するので、「そういえば家にある」という方は大至急、払い戻しの手続きをされたい。(→パスネットのwikipedia

☆使っていない「交通系ICカード」(Suica,PASMOなど)はないかしら?
意外と忘れがちなのが「交通系ICカード(ここでは便宜上Suicaと表記する)」が複数枚ある・・というケースだ。通学でSuicaを使い、通勤で別のSuicaを使い・・とやっていると、家に2、3枚余分なSuicaが出てきた・・ということはない話ではない。Suicaはデポジットが500円もあるので、使っていないSuicaが2枚あるだけで1000円もお金を無駄に預けていることになるのだ。もったいない。返金手続きの際には、チャージ分のみ「220円」の手数料が取られてしまうので、できるだけチャージ分は使い切ってから返金を受けるようにしたい。(→Suicaの払い戻しについて[JR東日本公式])

☆図書カードがリニューアルされたって、知っていましたか?
ギフトの定番と言えば、たぶん図書券・図書カードだろう。実は図書券・図書カードは2016年6月に「図書カードNEXT」にリニューアルされているのだ。この記事を書いている時点においては、図書券・図書カードとも<現在もご使用いただけます>と公式サイトに明記してあるので一安心である。(→発行が終了した商品[図書カード公式])
要注意なのが、実は登場したばかりの「図書カードNEXT」のほう。有効期限が10年と定められており、これからは知らずに失効・・ということもあり得るのだ。ギフトを贈るほうも、贈られるほうも心したい。

☆「全国百貨店共通商品券」にも意外な落とし穴が・・・
よくあるギフトの1つである。普通は有効期限なく使えるのだが、実はこれ、発行元の百貨店が経営破綻するとただの紙切れになるのだ。いざというときに使えなくなっていることがないわけではないので、念のため公式サイトをチェックしておきたい。(→全国百貨店共通商品券・ご注意[日本百貨店協会公式])

ひと昔前の気持ち悪い「絆・節電ブーム」のときに「エアコンをつけない私はエコ」という脳味噌御花畑馬鹿野郎が巷に跋扈したことがあった。その余韻のせいでなぜか「エアコンは消すか28度設定にしなければならない症候群」が日本中のいたるところに発生し、かたや酷暑下の屋内熱中症が流行し、かたやマンションのベランダから侵入するコソ泥が激増する(窓を開けっぱなしにするからである)という、それはそれは社会的不経済が大量に発生したことは記憶に新しい。その余韻は今も続いている。

「室温を28度にしましょう」ならまだ分かるが、「エアコンの設定温度を絶対に28度にしましょう。それ以下にしたら極悪人ですよ」と勘違いしたのはどこのどいつだ。そして、いくら室温が28度だからと言って、湿度が80%あったらどうなのか。これ、普通に熱中症になる温度じゃないのか。

ちなみに以下の表を参照いただくと、28度で湿度が60%の空間にいると、すでに「警戒」の領域に達するのである。「エアコン28度教」の信者は2万回くらい括目されたい。

何度も言う。「設定温度」だけでなく「湿度」も見よ。「温度だけ」にこだわるな。「湿度」も見るのだ。ましてや暑いのにエアコン切って(あるいは冷えもしない設定温度で)汗を流しながら仕事をするなんて、ただのバカである。これで倒れて病院に行ったらそれこそ余計にエネルギーを使うし、何より「医療費」の無駄遣いではないか。

自らの身を切り刻んでまでして、また国家財政を枯渇させてまでして、何がエコだ。エコという名のエゴ、でしかない。何の根拠もなしに「エアコン28度設定」だけを一人歩きさせたのは、誰なのだ。

<無知の善意>ほど害悪なものはない、という好例である。


(出典:厚生労働省のパンフレット「熱中症を防ごう!」)


公開:2016年7月16日(同年7月23日一部表記/表現修正、追記)。

■標語:「あなた1人の駆け込みで、3000人が遅刻する」

朝の中央線は2分間隔で電車がくる。でも朝の2分のロスは(そのあとの乗り換えを考えると)でかいので、1本でも早い電車に乗りたくなるのは人の性。で、無理やり電車に乗ろうとするからどんどん遅延が発生。「お客様混雑による遅延」は日常茶飯事ということになる。

そしてこの「たかが2分、されど2分」が大都市東京においてどれくらいのボリュームなのか、を冒頭の標語にしてみた。「駆け込み乗車防止」のキャッチコピーとしてはなかなかインパクトがあるような気がする。

ここではフェルミ推定の考え方を使ってみよう。
すなわち、中央線は10両編成。1両の定員がざっと150名くらいとすると、1編成あたり1500名が乗っていることになる。乗車率が180%とすると1620名くらいの人数が、ラッシュ時には1本あたりの車両に乗っていることになる(1時間にその30本分で実に4万8600人というボリュームである。ものすごい大量輸送機関なのだ、鉄道というのは)。

さて、その中央線。1本の電車が1人の駆け込みのせいで1分遅延したとすると、列車に乗っている1600人が1分だけ等しく遅刻することになる。すなわち、単純に言って1600分ぶんの社会的損失が生じることとなるわけだ。

さらにこれが2分遅れたとなると、中央線は2分間隔なので、実は「1列車分の(時間単位当たりの)輸送力が損なわれる」ことと同義になる。つまり、1600人×2(遅れた1列車分と喪失した1列車分)=3200人に影響が生じる。時間にすると、1600人×2分×2列車分で、実に6400分ぶんの社会的損失となる。

これを時給に換算してみよう。東京都の最低時給(書いている時点で907円)×106.6時間(6400分)=9万6686円。「たかが2分の遅れ」で約10万円もの損失が生じていることになる。考えようによっては、こんな理屈が成り立つのである。

さらに議論を続けよう。
2分の遅れが毎日(平日20日の8割=16日分)あるとすると、月に154万6976円となる。年にすると実に1856万3712円。「2分の遅れ」の累積が、1年間で2000万。10年で2億。かかる莫大な損失になっていることが分かる。

しかもここまでの話は、あくまで列車2本に限ったもの。ふつうは後続の列車にも遅れは波及するので(ホームには前の列車に乗るはずだった乗客が滞留するため)、もう少し話を拡大してもよさそうである。

例えば1時間にわたって「2分遅れ」が続けば、(列車は2分間隔なので1時間に30本だから、2本分の15倍で)わずか1日で約145万、月に約2300万、年ではなんと約2億7800万もの社会的損失になる・・・ということだ。実際は「2分遅れ」など生易しいもので、5分、10分は平気で遅れるのだから、その影響たるや考えるだけ恐ろしい。

ということで、最後に「あなた1人の駆け込みで、なくしたお金は2000万!?」というキャッチコピーを提唱したい。

問題は「この理屈が分かったところで、駆け込み乗車はなくならない」ということなのだが・・・


公開:2016年7月16日

■公約で「自分の給料を減らす」という無責任野郎
色々と選挙があって、候補者の公約を読むと「自分の給料を減らします」という人間の多いこと多いこと。「給与返上ブーム」でも起きているのか。

私は、自分の給料を減らすなどという人間は絶対に信用しない。むしろ、「私は○○円の給料をもらうので、それに見合うだけの働きをします」という候補者を信用する。

お金をもらうからこそ責任が発生するのであって、今より給与を半額にするなんて言う野郎は、結局は「求められている職責の半分しか全うしません」といっているのと同じだからだ。ましてや全額返上するとかトチ狂ったことを言う輩は、「じゃあ貴様は仕事をしないってことだね」と言い返してやりたくなる。

基本的に「給与がなくていい」なんていうのは、それ以外の資金源があるからだと疑わなくてはいけない。「お金はもらいません」というのは、クリーンなようでいて、実は一番ダーティーなのである。

繰り返す。公からお金が出る(選挙された人の給与)=記録が残る(手続きを踏んだお金)ということ。これを減らしても平気ということは、「私は公人ですが記録外のお金で生活しています」、と言っているようなものなのだ。出どころ不明なものほど、公益を害するものもない。

これも<無知の善意>ほど害悪なものはない、という好例である。

■行政の長が行政府内の不祥事を市民と一緒に批判する謎
人気のある市長やら大臣やらが、自分の組織の不祥事があったときに、なぜか「国民目線で」「組織を」批判する、という謎の光景をたまに目にする。

いつも思うのだが、「あんたがその組織の長だろう」と言いたくなる。責任者はあなたなのだから、批判する前に「部下のやったことはすべて私の責任」としてまず奉仕者たる国民に謝るなり、何らかの責任をとるのが筋だろうと思うのだが。

就任早々、組織の批判をする長も過去、後を絶たない。いつもうんざりする。組織の長に「自分の組織は腐っている」などと言われて、やる気の出る組織人はいるのだろうか。あなたがその腐った組織の長なんですけど、そのトップたるあなたが一番腐っているということ?と見ていていつも思ってしまう。これは想像力の問題。

長は組織を外の攻撃から守るべきだし、内なる改革はその理念を内から浸透させていくべきだし、その結果は手続きを踏んで、正当な手続きに依る審判(直接選挙や議会との対峙)にさらされるべきなのだ。


公開:2016年7月16日

1988年、青函トンネル開業と瀬戸大橋線開業によって、JR7社の路線がすべて1本の鉄路で結ばれた。これを通称して「一本列島」という言葉が流行した。

そんな時代からはや28年。
2016年3月、北海道新幹線開業によってついに、「一日で、一本列島」が実現した。

どういうことか。それは札幌から鹿児島中央まで、すなわち北海道から九州南端の県庁所在地間までが、【1日で】(※)鉄路によって結ばれたということだ。それも、乗換はわずか3回。新幹線は、日本の交通をドラスティックに変化させた。

(※)「24時間以内に到達できる」という意味ではなく、「1泊もすることなく、1日の活動時間のうちに到達できる」という意味。

具体的に見てみよう。

(札幌から鹿児島中央の場合)
06:00 札幌駅発
特急「スーパー北斗」2号(函館行)
09:11 新函館北斗着
09:31 新函館北斗発
北海道・東北新幹線「はやぶさ」16号(東京行)
14:04 東京着
14:13 東京発
東海道新幹線「のぞみ」179号(広島行)
16:46 新大阪着
16:59 新大阪発
山陽・九州新幹線「みずほ」607号(鹿児島中央行)
20:49 鹿児島中央着

日本列島の延々2627キロを、14時間49分で結ぶ。

早朝に札幌を発つと、まだまだゆっくりディナーを楽しめる時間に鹿児島に着くのである。これは革命的なことではないか。

ちなみに運賃はすべて指定席だったとして、およそ5万3000円である(閑散期・通常期・繁忙期を考慮せず概数とした)。

(鹿児島中央から札幌の場合)
06:08 鹿児島中央駅発
九州新幹線「さくら」400号(博多行)
07:44 博多着
07:48 博多発
山陽・東海道新幹線「のぞみ」10号(東京行)
12:53 東京着
13:20 東京発
東北・北海道新幹線「はやぶさ」21号(新函館北斗行)
17:51 新函館北斗着
18:11 新函館北斗発
特急「北斗」19号(札幌行)
21:48 札幌着

こちらは15時間40分。

早朝に鹿児島を発てば、何とか「すすきの」で遊べるだけの時間には札幌に着くのである。余談だが東京で20分以上インターバルがあるので、余裕さえあれば途中下車して、八重洲口のグランルーフを歩いてみたり、丸の内口で記念撮影をしたり・・のどちらかは微妙にできそうな時間でもある(乗り遅れたらすべてがパアになるが・・)。

往路復路いずれも、なんとなくお尻がかなり痛くなりそうだが、一度はやってみたいリッチな新幹線の旅である。技術の進歩にはただただ、脱帽するばかりだ。

ここに至るまでの関係者の叡智がこの「一日で、一本列島」実現には感ぜられる。
将来の北海道新幹線の札幌延伸、そして「リニア中央新幹線」開業で、「1日での可動距離」はますます伸びることになる。


公開:2016年3月26日

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