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このページは一応「編集後記」という名前になっているが、基本的にはサイトのことをほとんど書かず、かなり好き勝手な所感を書く秘密の場所みたいになっている。

なのでたまにはこのサイトのこと自体を書くのだが、2003年2月に公開を開始したこのサイトも、いよいよ17年である。

ネットの世界は変化が激しいので、当時は個人の情報発信の主流であった「個人テキストサイト」など、ほとんどが「ウェブログ」「Twitter」「Facebook」「インスタグラム」(テキストと写真)・・・を通り越して、「YouTube」(動画)の世界にまで進展した。個人の発信欲、共有欲は完全にそこに吸収されていった感がある。

昔はテキストサイトランキングというのがあって(「Readme!」などが有名だった)、「静香の入浴シーンリスト」を公開した時など、今でいう「バズ」が起こって、そこの日刊ランキングで、数々の著名サイトに並ぶ6位になったのはよい思い出である(2005年8月3日)。

  >懐かしいサイトがいっぱい!

今や20年単位のかなりの老舗サイトが相次いでウェブログ化して見た目を新しくしていく時代。それでも、しぶとくテキストベースで公開しているサイトというのはある。

私も何百回もウェブログ化、スマホ最適化、いろいろと「見た目を変える」道を考えてきたのだが、なにせページが多すぎる(2000ページくらいかな、と思っていたら、3000ページ以上あった・・・)。

これを全部近代化するのにはえげつない時間がかかる。そこでサイトの「見た目」に力をかけるよりも、思い切り「昔の姿でやっています」感を出したほうがよかろう、という結論になった次第である。

実は裏ではすごく実験していて、WordPressやら、Concreteやら、あれこれでこのサイトがスマホでも表示が最適化されるよう、いじってはいたのだ。最終的には「2019年中にWordPressで作り直す」ハラを決め、一人で「見た目近代化プロジェクト」を立ち上げてもいた。

ただ、「見た目近代化プロジェクト」によって進行していた、「パイロットサイト」のトップページを見てほしい。このサイトがこんなおしゃれな感じになってしまったら、「何か違う」んじゃないだろうか。

【今のこのサイトのトップページ】

image

【パイロット版のトップページ】

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・・・微妙である。実に微妙だ。

この「何か違う」ところに、このサイトの「このサイトらしさ」があるような気がして、「あ、これは安易に見た目の近代化にはしるのはやめよう」と思いとどまることになったのだ。

***

ただ、「見た目が古い」からといって中身まで古いわけではない。

まず肝心のコンテンツであるが、トップページの「雑記」こそ昔のように毎日更新などとてもできる状況ではないが(仕事も、家庭も、17年もたてばそれなりに責任のある立場になるものである・・・)、新しいコンテンツも追加し続けている。

19年だけでもNintendo Switchのスーパーマリオメーカー2のコース紹介ページとか、常に一定のアクセスのある健康に関する情報をまとめたページとか、実に現代的なコンテンツを立ち上げている。

また、ドラえもん年表など、常に情報が更新されるものについては、できる限りこまめにアップデートするように意識している(2004年8月の初版公開以来、50回目の情報更新となった)。

次に強調しておきたいのが、サイトのセキュリティ強化である。常時SSL化、すなわち、サイトのURLがhttpからhttpsになることであるが、これは「このサイトは古いまま放置プレイをしているわけではないですよ」という意思表示でもあった。

また、このサイトは古いテキストサイトらしく「Shift_JIS」を標準の文字コードとして設定したままであった(サイト内を調べてみると、「euc-jp」や、「x-sjis」なども残っていた!)。今や90%以上がUnicodeで記述されていることを受け、一挙にすべてのページを変換するということもやった。

同時にWindows PCからこのサイトを見るといまだに「MS Pゴシック」で表示される問題にも着手し、「Meiryo UI」で表示されるようにする標準フォントの見直しも行った。

このように、「見た目は古いが、メンテナンスは常時行っている」というのがこのサイトの現在の管理状況である。

古い家は、人が住まなくなり、管理が行き届かなくなるとすぐに痛み、ますます人が住めない環境になっていく。

ウェブサイトもこれは似ていて、管理が行き届かなくなるとすぐに古びてしまい、人が来ないサイトになっていくのである。

「管理人」とはよく言ったものである。

2000年代にスタートした「鬱色時代」。2010年代を超え、2020年代、30年代、40年代、50年代、60年代、70年代、80年代、90年代、2100年代、2112年(ドラえもんの誕生年)を超えても、まだまだがんばりまーす!!!


2019年12月28日 公開

あ 「明日まで」 断る若手と やる中堅 【若手の残業削減】
ここは昭和気質の残っている中堅が「やっておきます」!
い いつまでも 紙で印刷 わが上司 【ペーパーレス】
何もカラーで打ち出さなくてもいいのに・・・
う うちのなか 会社の書類の 保管場所 【フリーアドレス化】
会社には3箱までしか書類を置いておけなくて・・・
え AIを 扱うマニュアル 1000ページ 【AI化】
使い方もAIに教えてほしいよ!
お おそろしい 残業途中の シャットダウン【強制シャットダウン】
うおっ・・いそいでUSBメモリに保存しなくてはっ・・・
か 帰っても 歓迎されぬ お父さん 【プレミアムフライデー】
「え? あなたもう帰ってきたの?」「パパ、まだ帰ってこないでよ!」
き 喫茶店 遅い時間の マイオフィス 【風呂敷残業】
22時の閉店まで粘るぞ!
く 9時なのに カギ開け1番 電気つけ 【フレックス】
まだ誰も出社していない・・・
け 携帯が 鳴るたびビクつく 日曜日 【携帯電話支給】
なんだ・・自動応答メールだったか・・・
さ 探してる パソコン充電 できる場所 【リモートワーク】
ヤバい・・電源が切れそうだ・・・
し 新幹線 PPTで 酔いました 【テレワーク】
新幹線でPC入力してるとどうも酔うようになった・・
す 空いている 電車以外は もう乗れぬ 【フレックス勤務】
一度体感してしまうと、もうあの満員電車には乗れない・・・
せ せっかくの 端末使えぬ おじさんら 【ICT機器更新】
このiPhone・・画面が小さくて・・見えないぞ・・・
そ 「その通り」 理屈はわかるが できません【ビジョン共有】
理想と現実は違うのです。
た たった今 メールしました 電話する 【ICT機器活用】
昔FAX、今メール。
ち 「チームで」と 掛け声だけは ワンチーム 【PM型業務】
集まっただけで、中身はバラバラ・・・
つ ついさっき 開いたファイルが 保存不可 【共有ファイル】
「このエクセル、共有にしとけって言っただろ!」
て 手順なし 属人化すすむ マクロかな 【マクロ化】
Excelにパスワードを掛けたせいでだれもいじれない複雑怪奇なものが・・・
と 「とりあえず」 CCメール ばかりなり 【メール共有】
なんでもかんでも安心のためにCCつけすぎじゃないですか?
な なんにでも ICTで 予算つく 【ICT化】
とりあえず「ICT」を冠しておけば、大抵の施策は通るようです。
に 人間の 限界超える メール量 【ユビキタス】
まともにすべてのメールを読んでいたら、確実に気が狂います。
ぬ 塗りつぶす 個人情報 残業で 【個人情報保護】
「個人情報様」をお護りするために、残業してでもがんばります!
ね ネクタイの 締めかたすっかり 忘れたよ 【オフィスカジュアル】
一度ノーネクタイの魅力を知ってしまうと・・・
の ノー残業 なぜか増えてる 退職者 【ノー残業】
見かけ上の残業がないからといって、仕事量や評価が同じなら、そりゃ辞める。
は 働けど 決して増えない 手取りかな 【人事制度改革】
評価制度は厳しくなるばかり。税金と社保は増えるばかり。
ひ 必要な 人から消える 職場かな 【人材の流動化】
キーマンから他部署に抜かれたり、転職したりするのは世の常。
ふ 不安だと 打ち明けられる 人はなし 【人材の流動化】
職場に「話を聞いてくれるおじさん」がいません。
へ 平日の 朝だというのに 活気なし 【リモートワーク】
もはや「一斉に同じ場所で、仕事を開始する」ことが難しくなっています。
ほ 本当に 成果あがるの この制度 【制度から入る】
机上の空論で、制度や施策から入ると失敗しやすいでしょうね。
ま 漫喫の この部屋わたしの 指定席 【リモートワーク】
行きつけのお店ができました。
み 「みんなで」と なんでもグループワークする 【ビジョン共有】
とりあえずグループ討議で話し合うことって多くないですか?
む 「無理するな」 声かけだけは ホワイトで 【残業削減】
「仕事量 むしろ増えてる 無理だって!」
め 目に悪い 画面ばかりに 向かう日々 【在宅勤務】
ディスプレイばかり見ているので、目が疲れてきますよね。
も もう少し 紙を使って いいんじゃない? 【ペーパーレス】
そこは紙を使おうよ・・みたいなこともありますよね!
や やっぱりね 誰も守れぬ セキュリティ 【セキュリティ強化】
工程を複雑化しすぎると、「抜け道」ができて却ってホールができます。
ゆ 有休を 取ったはいいが 仕事する 【有休取得の義務化】
有休を使って「自主的に」仕事をするわけです。
よ 酔っ払い パソコン忘れて 酔いが覚め 【テレワーク】
飲み会の後、家で書類完成のために風呂敷残業。そんな人も多いことでしょう。
ら 楽をする つもりが逆に ややこしく 【ICT機器活用】
業務効率化のためのICTツールが、むしろ仕事を複雑にしていることも・・・?
り 「利益出せ」 結局それだけ 求められ 【働き方改革の目的】
結局は数字です。
る 留守番を 誰がやるかで 揉める日々 【リモートワーク】
お昼をしっかりととることが最優先事項・・・え?仕事は??
れ 連絡は 休日にこそ やってくる 【携帯電話支給】
そんな質問、平日に寄こせばいいのに・・・
ろ 労働の 目的誰もが 忘れてる 【ビジョン共有】
誰も「価値創造による社会貢献」に思いが至らない・・・
わ 忘れない 付箋にメモする パスワード 【セキュリティ強化】
パスワードを複雑にすればするほど、セキュリティは落ちます。

そういえば昔、社畜かるたというのも作った。併せてどうぞ・・・。


公開:2019年12月25日

2016年に日本の出生数が100万人の大台を割れたことは記憶に新しい。それからわずか4年で、90万人台も割れることがほぼ確実な情勢だ。前年比5%を超えるペースでの出生数減少は、1989年以来、実に30年ぶりの大幅減だともいう。

(参考)19年の出生数が急減(日経)

10年で20万人減少、そして団塊ジュニアも全員が45歳を超えて出産適齢期を過ぎた。「令和ベビー」を期待する向きもあったようだが、もはや鍋の底が抜けたような状況だ。

このような状況で、かつて2位にまで登り日本の一人当たりGDPは26位にまで転落。PICAの順位も捗々しくない。様々なデータから見ても、明らかに「国力」が減衰している。

日本人の平均年齢は48歳を超えて世界トップだ。もはや「若者の国」ではなく、「壮年の国」である。まもなくこれが「老年」となっていく。

ただ、周りがみんな平等に年老いているので、悲壮感はない。どちらかというと、黄昏時を、のんびりと過ごして、そのまま散っていく・・というような、「はかなさ」といえようか。

そんな「黄昏ゆく日本」を概観し、今後の在り様を探ってみるコラムである。


■ファミレス

あるファミレスの「サーロインステーキ」ランチを注文したところ、これまで食べたことのないような硬さと脂身で、半分以上が食べられなかった。

昔はファミリーレストランといえば「高級」「特別」が相場だったが、本当に変わってしまった。全部ではないが、今や「シングル向けの安飯屋さん」であることを存在意義にしているお店もあるようだ。「安かろう悪かろう」とはよくいったもので、確かに数百円でステーキを食べようとした自身の浅はかさを恥じるしかない。

もはやファミレスは、そもそもが「ファミリー」で行くところではなくなってしまったのかもしれない。なぜならば、標準的なファミリーはイオンのフードコートにいるからである。

■外国人観光客

「爆買い」という言葉に象徴されるように、とにかく爆発的に増えたのが外国人観光客だ。出国する日本人の数はここ20年で年間1500万ー1700万人くらいと横ばいなのに対し、訪日外国人はこの20年で300万人台からざっと2400万人台へ、2000万人以上という驚異的な伸びを示している。

ただでさえ日本人の購買力は落ちているのに、さらに「円安」とくれば、海外旅行はもはや「金持ちの道楽」である。一方でどんどん購買力をつけた外国人にとって、「円安」であればそれはもう、要するに日本は「安く行ける観光地」なのである。

もはや日本人が(ロックフェラーセンターなどを)「爆買い」する時代ではない。外国人に「買われる」立場になってしまったことを自覚するべきなのである。

■少子化

もはや歯止めの利かない少子化。男女雇用機会均等法を契機とする晩婚化・非婚化が加速し、そもそも「子どもを産める女性」が減っている現状を鑑みると、この流れはどれだけ政府が「産めよ、殖やせよ」とやったところで物理的に解消する見込みがない。

一番の原因は「将来不安」であろう。これだけ「国の借金が膨らんでいる」「年金が破綻するかもしれない」「社会保険負担が爆発的に増えている」「いつまでもあると思うな会社と雇用」と聞かされて、子どもを1人育てるのに、まずは自分たちがどうなってしまうのか、子育て世代は不安でしかない。これでは子どもはつくれない。

これに加えてありうるのが、「共働き疲れ」であろう。誰もがキャリアウーマン志向であるはずがなく、「夫の稼ぎがあれば、子育てに専念したい」という女性だっているのだ。社会が本当にダイバーシティ化を目指すのならば、「女性の社会進出が絶対善」という独善的なポリコレ志向は今すぐ唾棄し、「バリキャリは思い切り働けて、そうでない人はそれなりに」生きていける社会を志向すべきなのだ。

もはや公然の秘密となっているが、「保育園に本当は落選したい」という家庭は、実は非常に(おそらく統計に出ないレベルで)多いのである。実際はこんなこと正直にSNSに上げようものなら大炎上必至なので「表になかなか出てこない」だけだ。

育児休業の給付や企業の育休制度が「保育園の有無」で決まるから、すぐに復帰する気がない人でも、「とりあえず保育園に申し込む」(で、当選しても辞退する)のである。一部は、「当選したからやっぱり通わせざるを得ない」という人もいる。だから、倍率は見かけ上はすごく上がり、一時期ブームになった「保育園落ちた」云々みたいな家も出てくるのである。どうも、こんな厄介なことになっているのだ。1億2000万人のうち、どんなに多くても90万人×3(年間)=270万人=全国民の2.3%というニッチな問題なので、高齢者の医療問題(全国民の28.4%)と比べるとどうしても「緊急の」政策課題とはなりにくいのだ。

これは制度の問題である。保育園等に関係なく、育児休業給付金と同等の給付を一律で2年間受けられるようにすればよいだけだ(社保の免除を含む)。これだけで保育園の倍率はぐんと下がる。あとはバリキャリでも、家庭に入るでも、好きに選択したらよいのだ。

ちなみに予算規模は、例えば平均支給額151万円×90万人(年間出生数)=1兆3590億円となる。これはちょうど、(19年12月時点の)東京五輪の想定経費(1兆3000億円)とほぼ同額でもあり、また、少し古いが2015年度に会計検査院が指摘した「税金の無駄遣い」指摘額(1兆2000億円)とも近似している(※ミスリードを防ぐために申し添えておくと、17年度は過去10年で最小の1156億円とされているので、年度によってその規模はことなることは特に記しておきたい)。

たぶん、これくらいの規模で直接給付を行わないと、「子どもを産むことが不安」な社会は解消されないと思われる。

もっとも、これをしたからといって、母親の絶対数が少なくなっている以上、出生数の「下支え」にはなっても、ここから劇的に「100万人」「150万人」と出生数が回復するわけではないのだが・・・

■再雇用と賃金抑制

一昔前まで、日本は高齢化によって深刻な人手不足になるので、若者の給与水準が上がるはず・・・とまことしやかにささやかれていた。しかし、実態はそうなっていない。なぜならば、定年を迎えた団塊の世代が、豊富な「経験」と「知識」をもって、再雇用、シニアワークに勤しんでいるからである。

シニア労働者は、企業にとっては「安い賃金で経験値の高い労働者を雇用できる」というメリットがあり、政府にとっては「税金の払い手が増える(年金の貰い手が減る)」というメリットがあり、本人たちにとっても「ボケ防止になる」というメリットがある。誰も損をしないシステムなのだ。

だが、これも世の常。「経験」という誰も逆らえない財産をもとに、いつまでも一線を引かない年寄りがいればいるほど、若者の機会と、ひいては社会の活力は奪われていくのである。

もはや日本は「老人の国」。票も老人が持っていれば、カネも老人のもの。若者は金も権力もないから、絶対に逆らえない。そして、どんどんカネを吸い上げられ、いつまでも苦しんでいく。

■消費崩壊

高齢化で所得税の担い手が減り、グローバル化によって法人税も安定財源ではなくなってきた。本来、税はビルトインスタビライザーの機能を果たすべきものだった。しかし政府は「経済の安定」ではなく、「安定した財源確保」を優先し、もっとも「広く浅く」税を徴収できる手段である「消費税」を、ついに財源のトップに据えてしまった。もはや本末転倒ここに極まれり、である。

誰でも生きている限りは消費をするから、この国で生活させてやる証として、消費額の1割は税として持っていくぜ、と。つまりはそういうことだ。人頭税に等しい。

さらにここに謎の軽減税率やポイント還元が絡み合って、異常に複雑な税制となってしまった。もはや「どの店が10%で、どこが5%で・・・」と、いちいち考えてはいられない状況だ。様々な税率が絡み合い、正確にこの制度を説明できる人はもはや皆無であろう。

おじいさん・おばあさん世代でかたくなにキャッシュレスに移行しない人の言い分を見てみると、「なんだかよくわからないから」「大変そうだから」である。

どう考えても優先度の高い医薬品が「10%」で、発行者のプロパガンダメディアである新聞が「8%」など、論理的に説明のつかないことをやっている。こんなもの、誰も「よくわからない」のだ。一言でいうと、「面倒くさい」のである。

かつて三越の前身である越後屋は、世界で初めて定価販売(現金掛け値なし)を行い、その明朗会計で現代に続く栄華を極めた。

人様に金を出させるのなら、「わかりやすく、シンプルに」が一番。だからただでさえ「10%」と痛税感が高いところへ、こんな複雑なシステムを入れてしまっては、消費意欲を削ぐに決まっているではないか、と。

■ポイント、ポイント、・・・・ポイント。

官製キャッシュレスブームにより、多数のフェリカないしクレカ決済、およびQRコード決済が、まさに雨後の筍のように生まれている。

釣り文句は「ポイント還元」。事業者は、消費者のことを「ポイントに釣られるダボハゼ」ぐらいにしか思っていないのではないか・・・というくらい、徹底的にB層を狙って「ポイント、ポイント」で攻めている。

あんなに人を馬鹿にした広告で、腹を立てるなというほうがおかしい。「ポイントあげます」と、「ポイント」に言葉を変えるとソフトなのだが、「ポイント」の部分を「金」に変えると要は「金やるぞ、ほら。金が欲しいんだろ?」としか言っていない。

口を開けば誰もかれもがポイント、ポイント。これを「金」に変えると、いかに拝金資本主義の奴隷として我が国の庶民が資本に飼い慣らされてしまったか、が分かるというものだ。

こう書いたものの、消費者側からするとキャッシュレス決済にしないと大損だ。というのも、手数料無料のクレカは顧客側からはリボで、店舗側からは決済手数料で儲けている。ポイント還元の原資は店舗側からの決済手数料だ。畢竟、いくらポイントが還元されたところで価格にその原資は上乗せされているからである。

「いつもニコニコ現金払い」は、態度としては清貧だが、しかし、「同じ阿保なら踊らにゃソンソン」で、ポイントを還元してもらわないとはじまらないのだ。

ちなみに有名な話だが、「ポイント還元」と「割引」はまったく違う概念である。どちらかを選べと言われたら、間違いなく「割引」を選ぶことが肝要だ。

例えば10%の「還元」と「割引」でみてみよう。定価1000円(税抜)の品物を買ったとする。

(1)「10%ポイント還元」の場合は・・・
*1回目の買い物
【支払】1000円+100円(消費税)=1100円
【還元】1000円×0.1=100ポイント(円)

*次回の買い物で同じ商品をポイントを使って購入した場合
【支払】1000円-100ポイント(円)+90円(消費税)=990円
【還元】900円×0.1=90ポイント(円)

*合計のポイント(購入権利):190ポイント/2100円当たり(9.09%)

(2)「10%割引」の場合は・・・
*1回目の買い物
【支払】1000円×0.9+90円(消費税)=990円
【値引】1100円-990円=110円

*次回買い物でも10%割引で購入した場合
【支払】1000円×0.9+90円(消費税)=990円
【値引】1100円-990円=110円

*合計の割引額:220円/2200円当たり(10%)

ちなみにこれを数式化すると、以下のようになる(ポイント還元率(%)=xとおくものとする)。

実割引率Y(%)= X /( 100% + X )

この計算式で行くと、以下の通りとなる。

  • 3%還元→ 2.91%
  • 5% → 4.76%
  • 10% → 9.09%
  • 20% → 16.67%

よく「20%還元!」という広告を目にするが、実割引率は「16.67%」である。実店舗で「2割引」をしているのであれば、目先のポイント還元に気を取られることなく、躊躇なくそちらでの購入をしてよいことになる。

■地上波テレビ離れ

ゴールデンタイムに君臨していた「ドラえもん」と「クレヨンしんちゃん」が、ついに「土曜日の夕方」という、当の子どもすら見ていない時間に遷されてしまった。

もはや地上波テレビ局は、「子どもや若者の見るもの」ではなく、「高齢者が見るもの」に完全にシフトチェンジした感がある。

会社でも20代の若者が「テレビを持っていない」というのがもはや普通になった。肌感覚だが、地上波テレビを習慣的にみているのは、生まれた時からテレビ漬けで育った団塊の世代前後の高齢者と、30代中盤以降の独身世帯である。

統計でもなんでもなく恐縮だが、これ以外の世代は、もう、驚くほど地上波テレビに依存した生活を送っていない。

アマゾンプライムを筆頭に、「見たいときに、見たい番組」を好き勝手にみられるし、地上波で本当に見たい番組は録画することができる。タイムシフト視聴がむしろ習慣化しており、「決まった時間に、決まった番組を見る」ということはおろか、「ながら見」自体も消えようとしている。ちなみにキッズは「YouTube」でヒカキンやマイクラの実況を見ており、なおさらテレビからは遠ざかっている感がある(ヒカキンの動画の視聴数を見ると、「テレビに出演する」系の動画より、圧倒的に「やってみた」系のほうが稼いでいる)。

ちなみにまだ、かろうじて「人気のテレビ番組」は残っているが、それでも週間視聴率が20%に届かないことが普通になった。むかしは「5時から男のグロンサン」など、「名物CM」があったものだが、今や「人気のCM」などまったく思い浮かばない。

よく、「テレビ離れ」というが、何のことはない。みんな「画面」は見ているのだ。離れたのは、明確に「地上波テレビ」そして「若者」である。

ゴールデンタイムに健康ものは若者にとって興味がない。クイズも学校の勉強でたくさんだ。草食化が進んでいるのに恋愛ドラマでもない。もはや「地上波テレビ」と「若者」の組み合わせが終わっているのだ。

・・・今はそれでよい。高齢者で視聴率がとれるのだから。ただ、高齢者が入れ替わり、「習慣化(馴化教育ともいう)」を受けていない若者たちがいずれ高齢者になった時、果たして今までのような番組を見るのだろうか。

■東京オリンピック狂騒曲

驚いた。札幌でマラソンをやるとは。
驚いた。天井スカスカのスタジアムができるとは。
驚いた。ボランティアとして、学徒動員をやるとは。

驚いた。暑さ対策が「朝顔」と「氷風呂」とは。

一度はじめたら、とまらない。なぜなら、「やること」が目的になってしまっているから。異を唱えれば非国民。心頭滅却すれば火もまた涼し。戦時中の精神構造とどこが違うのか。

軽減税率で骨抜きにされたマスコミも、こぞってこの「国力衰退の象徴」たる儀式に異を唱えることなく協力するのだ。戦時中の精神構造とどこが違うのか。

もはや完全に残念なことになっている(出だしのエンブレムから)のに、臭いものにはふたをして、とにかくやっちゃえ、どうせ国民の金だから、と。

■まとめ

【政治家(せいじか)】特定の国民の利益を代表して、人のお金で自分のやりたいことをやる人のこと。

【報道(ほうどう)】国民のためと称して、国民を為政者の思うままにコントロールできるよう、一律で白痴化する手段のこと。


公開:2019年12月23日 

※これは思考実験です。小説風にお届けします。前回掲載した「ポリコレ万歳20XX」の「逆」バージョンです。つまり・・・


20XX年X月X日

朝、目覚ましの音が鳴った。やわらかい女性の声だ。
「午前7時です。誰もが起きていらっしゃる時間ですわよ。午前7時です。誰もが起ききていらっしゃる時間ですわよ・・・」

4年前の「ポリコレ抑制法(政治的に正しい社会抑制法)」の施行に伴い、ステレオタイプの社会を全国民挙げて進めていくことになった。

例えば目覚まし時計の声1つをとっても、ポリコレ抑制法の恩恵を受けている。毎朝決まった時間に女性の声で起こされたほうが心地よいに決まっているのだ。

ポリコレ抑制法第1条にはこうある。「社会の統制を守るため、万人のあらゆる状況に配慮して社会を構成することを禁ずる」

・・・私は眠い目をこすりながらテレビをつけた。ニュースを見ようと思ったからだ。NHKのニュースをつける。今日から、NHKは完全に税金で運営されることになった。受信料を支払う必要はもうないのだ。「社会構成員全員が、等しく情報に触れられる権利」が、「受益者負担の原則」を上回った好例と言える。

50代のベテラン男性アナウンサーと、20代のアシスタントの女性が出てくる代わり映えのしないニュース番組が、「ステレオタイプの重要性」を伝えるニュースを延々と読み上げている。

ポリコレ抑制法は社会のあらゆる「政治的に正しい」動きを規制しており、毎日のようにポリコレ抑制精神に反する人々の摘発、糾弾が続いている。

ポリコレ抑制法ができてからというもの、政治の世界では約1%の政治家が「政治的に正しい発言」のせいで「欺瞞だ」「偽善だ」と糾弾され辞任したが、むかしのいわゆる「失言」で辞任する政治家は皆無になった。

変な揚げ足取りがなくなったおかげで国会論議がとてもスムーズに進んで、政策決定のスピードは段違いに早くなっている。経済界でも多くの企業がポリコレ抑制法のおかげで余計な消費者保護対策から逃れ、史上空前の好景気を謳歌している。いいことづくめだ。

世の中はどんどん「本音」で満ち溢れてきている。飛び込むニュース記事の見出しは「真実」「実話」「糾弾」のオンパレードで、嘘偽りがまるでなく、まるでユートピアのようだ。4年前と比べると、本当に夢のような世界。

そんなことを思いながら、朝食の納豆を準備する。納豆のパッケージには注意書きが1つも書いていない。商品名はおろか、賞味期限すらわからない。ただ「納豆」ということだけがわかる。シンプルであり、すべて「自己責任」の世界だ。

いつ買ったものか忘れたが、とにかく私は早く納豆が食べたかったので、特に何も考えずにパッケージを開けた。ちょっとすえたにおいがしたが・・・

***

これから出勤だ。私は経営コンサルティングの会社に勤めている。ポリコレ抑制法によって「働き方改革」は棄却され、「会社に決まった時間に出社する」という常識は強化されていった。誰もが薄々気づいていたことだが、皆で同じ時間に同じことをしたほうが、気が楽だったのだ(Aさんは9時出勤、Bさんはフレックス、Cさんはリモートなど、ややこしくてしょうがない!)。毎朝9時に出社すればよいのだが、今日は打ち合わせ。早く出社したほうが上司の評価も高まるというものだ。

昨晩、風呂敷残業で作ったプレゼン資料を鞄にしまう。コンプライアンス抑制も進み、顧客データは、いつでも自由に持ち出せるようになった(何の事前申請もいらなくなって、仕事がスムーズになった)。おかげで持ち帰り残業もし放題だ。Yシャツにネクタイ、スーツを着て、革靴を履いていつも通り出社である。

駅に着いた。いつもと変わらぬ改札口を抜け、ホームで電車を待つ。アナウンスが流れている。「まもなく、1番線に電車が参ります。」

電車が来た。女性専用車両はとっくの昔に消え去ったが、とにかく通勤電車は混んでいる。通勤は60分くらいだが座れやしないので、ただただ流れに身を任せる無駄な時間だ。おっさんが隣でタバコを吸っている。ポリコレ抑制法の結果、電車内の禁煙は「個人の嗜好の自由」にもとる、とのことで禁止されたのだ。そもそも喫煙者は税金で社会にも貢献している。これもお国のためだ、私はむせながら燻る紫煙をがまんした。

***

会社の最寄り駅につく。少し時間がある。トイレに寄ろう。私は特に疑問も持たずに「男性専用」と書かれたトイレに入り、気分良く用を足した。

***

会社にはすでにチームのメンバーがそろっていた。毎日顔を付け合わせている、どうということもない仲だ。

上司は山田。50代の男性だ。単身赴任中で、1男1女の父でもある。もうすぐ息子さんは大学受験なので、毎日のように願掛けをしている。

実務のトップは佐藤。40代の男性だ。社内結婚をした奥さんがいて(寿退社)、もうすぐ中学生になる娘が1人。

ほかに、田中。30代の男性だ。もうすぐ小学生になる娘が1人。

アシスタントが女性の中野。会社の近くに住む20代の独身だ。よく、山田から「彼氏はいるの?」と軽口をたたかれている。一昔前ならハラスメントとられたようだが、ポリコレ抑制法が登場してからは、むしろ「周囲から口うるさく言われたほうが晩婚化の抑止になる」と、こういった発言は奨励されているのだ・・・

山田、佐藤、田中、中野、そして私が、1つの部署として契約企業の経営コンサルティングに携わっているのである。

***

以下、「政治的に正しい」が抑制された生活は続く・・・

  
公開:2019年11月18日

※これは思考実験です。小説風にお届けします。


20XX年X月X日

朝、目覚ましの音が鳴った。AIの声だ。
「午前7時です。この時間に音を鳴らしてくださいというお客様の事前の設定をもとにこの音声は流れております。午前7時です。この時間に音を・・・」

いつもながら理屈っぽい目覚ましだ。4年前の「ポリコレ法(政治的に正しい社会増進法)」の施行に伴い、単純に「おはようございます」という音声を流すことは違法になった。なぜなら、この時間から寝る人もいるからだ。ポリコレ法第1条にはこうある。「万人のあらゆる状況に配慮して社会は構成されなければならない」

・・・私は眠い目をこすりながらテレビをつけた。ニュースを見ようと思ったからだ。NHKのニュースをつけようとするが、つかない。あ、そうだった。今日から、「受益者負担の原則」が徹底され、ジャンルごとに定められた料金を払わないとNHKの番組を見ることができなくなったのだった。「災害緊急放送」は無料なので申し込んでおいたのだが、「ニュース・報道」のジャンルに登録するのを忘れていた。月500円はちょっと躊躇する額だ。

しかたないので、月300円で契約している広告なしのネットニュースを見る。

ポリコレ法は社会のあらゆる「政治的に正しい」動きを規定しており、毎日のようにポリコレに反する奴らの摘発、糾弾が続いている。

ポリコレ法ができてからというもの、政治の世界ではほぼ9割の政治家が失言で辞任し、特に害のない発言しかしないお飾りの議員だけが国会に残っている。経済界でも多くの企業がポリコレ法に引っ掛かり、巨額の罰金が科せられてどこも火の車だ。

世の中はどんどん「正義」で満ち溢れてきている。飛び込むニュース記事の見出しは「平和」「平等」「博愛」のオンパレードで、まるでユートピアのようだ。4年前と比べると、本当に夢のような世界。

そんなことを思いながら、朝食の納豆を準備する。納豆のパッケージには注意書きがびっしり詰められたマイクロコードがある。これをスマホで読み込んで、「同意」を押さないと蓋が開けられない仕組みだ。

賞味期限について、その根拠。成分表示について、1つ1つの製法や産地、トレーサビリティについて。それぞれの成分のアレルギーの可能性について。正しい食べ方について。調理の方法と注意点について。また、「納豆は”畑の肉”と称されるが、実際は肉ではありませんのでベジタリアンの方でも安心してお召し上がりいただけます」という表記もあった。

全部で1TBもあるファイルだが、すっかり普及した5G回線によって、スマホの画面には注意書きが一瞬で読み込まれる。私は早く納豆が食べたかったので、特に何も考えずに「同意」を押した。

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これから出勤だ。私は経営コンサルティングの会社に勤めている。ポリコレ法によって「働き方改革」が浸透し、「会社に決まった時間に出社する」という常識は雲散霧消した。いつ出社したってよいのだが、今日は打ち合わせ。本当はオンラインで家にいたまま打ち合わせをしたかったのだが、会社のサーバーに入っている顧客の経営情報を勝手に持ち出せない(なにせUSBメモリに1行のメモを入れるだけで、数百のセキュリティ認証手順が必要なものだから)ので、「会社でやったほうが早いね」ということになっただけだ。TシャツにGパンをはき、スニーカーを選んで3か月ぶりの出社である。

駅に着いた。1つしかない「右利き専用改札口」を抜け、安全柵で囲まれたホームで電車を待つ。アナウンスが流れている。「まもなく、1番線に電車が参ります。」最初は東京弁だ。続いて「まもなく、1番線に電車が参りまっせ。」と大阪弁。さらに「まもなく、1番線に電車が参るんやでなも。」と名古屋弁。・・・このあと、法律で決まっている20種類の方言でアナウンスが流れ続ける。「ことばの多様性の尊重」というやつらしい。来月からは「標準方言」が36種類にまで増やされることがすでに閣議決定されている。

アナウンスは続いて、英語(米英2種類)、中国語(2種類)、韓国語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、アラビア語・・・エスペラント語まで、50種類が流れ続ける。これまた「日本で幅広く使われている言語」を流すことが決まっているからだ。「ことばのユニバーサル化を推進する」というやつだそうだ。これも来月からはなんと100種類まで拡充されるという。

一言「電車が来ます」と放送するだけで3分半もかかるので、都市部ではずっと音声が流れっぱなし状態だ。もはや誰も聞いていない。何のためにやっているのだろう、ふと疑問もわく。

疑問といえば、駅や町のあらゆる看板は500種類もの言語で埋め尽くされていて、もはや何が書いてあるか肉眼ではまったく読めなくなっている。これも何のためにやっているのだろう、とふと思うこともあるのだが、そんなことを公に言えば「ユートピアを破壊する悪魔」と罵られるので誰も言わない。

もっとも、幸いにして「スマートグラス」を誰もが持っているので、それを看板にかざすとAR画面に、その人が設定した言語で看板が表示されるようになっているのだが・・・。

電車が来た。1本目は女性専用車両、妊婦専用車両、女子学生専用車両・・と、「ウーマン号」だったので私は乗れなかった。6本くらい待って、ようやく「日本人男性、独身、30代、会社員、標準年収」が乗れる車両を1両だけ見つけたので、それに乗り込む。

ラッシュなどとっくの昔に消え去ったので、久しぶりの通勤電車は空いていて快適だ。20分くらいだが座って乗りたかったので、500円を支払って「座席着席eチケット」を使う。「立って乗っても座って乗っても同じ運賃なのはおかしい」というポリコレの原則に従い、「電車やバスなどの公共交通機関で座るときはプレミア料金を支払う」ことが決まったのは3年前の今頃だったな、と懐かしく思う。

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会社の最寄り駅につく。少し時間がある。トイレに寄ろう。今は「性差別禁止」が厳格に社会化され、トイレの種類もすごく増えた。昔は「男女」しかなかったというのだから、おぞましいことこの上ない。

今は「M・W・L・G・B・T・T・Q・Q・I・A・A・P」の13種類の性的志向別にトイレ設置が義務付けられている。多くの駅でエキナカが廃止され、駅の中はトイレだらけになった。しかし、ポリコレを推進していく上ではやむを得ぬこと、と鉄道事業者は「駅のポリコレ化」を進めていったのである。これもまた、よい時代だ。

そんなことを考えながら、私は「男」のトイレに入り、気分良く用を足した。

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会社にはすでにプロジェクト・チームのメンバーがそろっていた。全員がそろうのは1年ぶりだ。

上司はキャサリン。40代独身の女性である。結婚はせず、3人の男性パートナーと週替わりで暮らしているらしい。実務のトップはチェン。50代のゲイだ。20代の女性と結婚していて、子どもが生まれたばかり。半年間の育休明けである。

ほかに、20代の男子学生リー。彼はとても優秀で、中学のときに飛び級で大学に入り、今は3つの仕事をこなす傍らうちでも働いている。ビーガンで、エコロジストのミニマリスト。いつもほとんど何も身に着けておらず、冬はとても寒そうだ。

もう1人が女性の中野(旧姓使用)。30代の子持ちだ。4人の子どもがいる。中野(旧姓使用)は、結婚したときに夫婦別姓にしようと、もともとの姓である「中野」で「住民登録センター」に登録したところ、間違えて中野(旧姓使用)と打ち込んでしまったため、本名が中野(旧姓使用)になってしまったという面白いおばさんだ。本人もネタにしていて、初対面の人にいつも「どうも、中野 かっこ 旧姓使用 かっことじる です」と自己紹介して強烈なインパクトを周囲に与えている。

このキャサリン、チェン、リー、中野(旧姓使用)、そして私が、1つのチームを組んで契約企業の経営コンサルティングを行っているのである。

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以下、「政治的に正しい」生活は続く・・・


公開:2019年11月4日
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