昔は若者が「テレビを見ない」というと「意識高い系」の代名詞だったが、もはや今はそれがマジョリティ。むしろ、若者が「テレビを見ています」というと、「趣味は映画鑑賞です」的な高尚さすら覚える時代。
「元SMAPの中居と香取が、松本の新番組で共演」・・・これだけのパワーワード、かつ、日曜のゴールデンタイムである。私は、ひそかにリアルタイムの視聴率がいかほどのものか注目していた。
結果は「10.5%」だったという。
一昔前なら、「30%」でも行きそうな数字だが、想像以上にテレビが「倦まれている」ことを示す結果となった。
かくいう私も、そもそも日曜の夜9時なんてのんびりしたい時間だし、「まあ、どこかのサイトでまとめ記事が出るだろう」「本当に面白そうだったら配信で見ればいいか」「CMを考えると、テレビの前に座すこと自体が面倒だ・・・」と思ってリアルタイムで視聴しなかった(というか、忘れていた)のだが・・・。
しかも、結局まとめ記事を読めば概要が分かってしまったので、それ以上特に動画自体を見るわけでもなく・・・。
そもそもが倍速視聴の時代である。ショート動画すらじれったいのだ。私はそのうち、動画から静的メディアに揺り戻しが来る(読めばわかることは動画で見る必要がないと気づかれる)とすら思っている。かつてはそんな「読めばわかる」内容を、口を開けて1時間ボーっと見ていたんだな、と思うと、なんだか悲しくなってくる。
まだこうして話題化しているのでよいが、そのうち話題にもならなくなってきたらいよいよまずいということだろうな。
2023年5月3日