「2021年末の紅白の視聴率が過去で一番低かった」と。まだまだコロナ禍で、かつ、裏番組の「笑ってはいけない」もなかったというのにこの数字。
まず、テーマの「カラフル」というのがよくわからない。「紅白」で「男女」を分けるというのが古いというなら、運動会のように「紅組」「白組」を混成すればよかったのではないか、と。
次に、唐突にSDGsなどの怪しい単語を混ぜてくるのがいただけない。いつから紅白は「24時間テレビ」になったのか。酒飲んで炬燵に入りながらボーっと見るものなのに、なんで受信料払ってまで偉そうに「説教」されなくてはならないのか。突き詰めると、「紅白を放送しないことで電気も使わないから、そのほうがエコだよ」ってことにならないのか。そのあたりはどうなのか。
そして、歌だ。どうして歌手に持ち歌を歌わせず、他者のカバーを歌わせるのか。そして、ネットでフルを聞ける時代にどうしてカット版の歌やメドレーを中心に流すのか。
昨年、衝撃をもって受け止められた「若い人が本当にテレビを見ていない」という事実(NHKの国民生活時間調査)。
「若者のTV離れ」を防ぐための番組構成は、そもそもテレビを見ていない若年層にはまったく響かず、主たる視聴層である中高年層をも離れさせた。一体、何を見せたいのか。
・・・ということで、よくわからなかった21年の紅白。22年。ポリコレやら何やらでもう「男女」で戦うのが難しいなら、もう、めでたいという意味での「紅白」のフレーズだけ残して、「紅白・歌の祭典」とかにしてはどうか。こうなるともはや、「Mステ」と何も変わらなくなる気がするが・・・
2022年1月2日