このコロナ禍は、いろいろな「気づき」を図らずもかつてないスケールで私たちに与えた。「本当はやらなくてもいいんじゃない?」という多くの気づきを、だ。
■定時通勤
「通勤は、体力を消耗させる。」・・定時出社を減らすだけで、体力・気力がここまでキープできるとは。もはや、「前」には戻れないという人は多いのではないか。
(キーワード)通勤電車
■集まっての会議
「集まることが仕事」化していたことに気づかされる。オンライン会議であれば、大量の資料をわざわざ紙に印刷する手間も省けるし、会議前の移動そのものも不要。とても効率的だ。
(キーワード)会議室
■出張
「出張することが仕事」化していたことに気づかされる。オンラインであれば、長い時間をかけて移動することも不要だし、家に居ながらにして国内はおろか全世界と同時に意思疎通が図れる。今まで「新幹線で移動して前泊して、会議に出て、ちょっとぶらついて帰る」という行為で丸2日かけていたことが半日で済むこともザラだ。いったい、今まで何をしていたのだろう。
(キーワード)新幹線、飛行機、ホテル
■リアル飲み会
緊急事態宣言以降、半年近くリアルな「飲み会」をしていない。私自身は、飲み会そのものの効用(職場の潤滑油的なこと)はよく実感するところだ。それにしても「毎週のように数時間で数千円を払って飲み食いする」ということが常態化していたのは、今思えば異常といえば異常だ。飲み会をしないことで、数か月単位でみればおそらく10万円単位でいわゆる交際費が浮いているのである。給与の縮減圧力が強まる昨今、誰もが一度「金がかからない」うま味を経験してしまったはず。簡単に「元に戻る」とは思えない。
(キーワード)居酒屋
■集団熱狂
オリンピック、ライブ、スポーツ観戦というのは「集団熱狂」というジャンルに属するものだ。感覚に個人差はあると思うが、感染リスクを鑑みると、この「集団熱狂行為」にとても「ひいて」しまう。一言でいうと、昔のように楽しめない気分なのだ。
たぶん、「24時間テレビ」「ハロウィンの仮想行列大会」「紅白歌合戦」あたりもこのジャンルに属していて、今や圧倒的な「違和感」でしかない。やるのは主催者の勝手だが、おそらく以前のような熱狂はおとずれないのではないか。
(キーワード)東京オリンピック、プロスポーツ、興行
■毎日出社すること
「会社に行くことが仕事」という時代が終わった。モバイルデバイスの発達で、基本的に、仕事はどこでもできる。オフィスに集まって、わいわい・・みたいなのは少なくとも20代の社員にとっては「なんでわざわざ集まるの?」くらいにしか思ってもらえず、どれだけその意義(その場にいることの重要性とか)を説明しても理解不能だろう。さらに今後数年以内に、オンライン授業世代が社会人になる。旧態依然としたオフィスを「是」としていると、人材も集まってこなくなるだろう。それくらい、コロナ禍で「オフィス観」は変わってしまったように思う。
(キーワード)オフィス、オフィス街のコンビニ
公開:2020年8月8日