少し前に「悪貨が良貨を駆逐する検索の世界」というタイトルで、跋扈する「まとめサイト」という名の情報切り売りサイトはもう長くないよねぇ、いつかアタリショック的なことが起こるよ、みたいなことを書いた。
案の定(思ったより早かった気がするが)、いきなり化けの皮がはがれてそのうちの一部は瓦解。さらに大本のGoogleもようやく「日本語検索の品質向上にむけて 」というタイトルで対策をしていることを公表。まさに検索バブル崩壊、アタリショック寸前の状況だったわけだ。
ここまでの推移はもういい。
問題はここからである。
マスコミはここぞとばかりに旧来型の「ネットの情報は悪」というキャンペーンを貼り、さらにトランプ大統領就任にかこつけて「フェイクニュースに気を付けろ」と、「ネットの情報はすべてフェイク」と言わんばかりの論調で攻めてきたではないか!
極めつけはNHKのクローズアップ現代+の「フェイクニュース特集」。
これには腰を抜かした。
日本には、フェイクニュースの元祖があるではないか。
大切なサンゴに傷つけたのはどこの誰だ?
意図的な虚報のせいで世界中に恥ずかしい銅像を建てられて国辱をさらす羽目になったのは、いったいどいつのせいなんだ?
ここに触れずして、「フェイクニュース」も何もないだろう、という話なのだ。
トランプ大統領の勝利はマスコミ的価値観の敗北でもある。
第四の権力に「市民」が抗していくためにも、Webの「発信力」「拡散力」は絶対に必要なのだ。
だからこそ、その入り口になる「検索結果の適正化」は今後ますます必要なキーワードになってくる。
さまざまなキュレーションサイトのせいで、検索結果はまだまだ「ぐちゃぐちゃ」なのが現状だ。このままではこの虚をついて、マスコミの「ネットの情報はフェイクキャンペーン」はますます激化する。
こちらの検索リテラシー向上はもちろんのこと、現時点ではGoogleのさらなる「検索結果適正化」に期待したいところである。
公開:2017年2月19日