タイプ1:単位を変えてみる
「タウリン1000mg配合!」というと「すげー」と思うが、これが「タウリン1グラム配合!」というと、「あ、そ、、そう・・」となる。
あるクラブの会員が100人から105人に増えたとする。これを「1か月で5%の増加!」といえば評価はされやすかろうが、「1か月で5人も増えた!」とやっても「あ、そ、、そう・・」となる。
物は言いよう。本当にそうだと思う。
電車に貼ってあったこの広告。あまりにも秀逸だったので思わず撮影してしまった。
「1日24回の情報更新」・・これ、ものすごく素敵な表現だと思わないだろうか。
要するに、「1時間に1回の更新」ということなのだが(十分すごいが)、これだと今次のポータルサイトとしては「ふーん」で終わってしまいかねない。言い方を変えただけで、「ものすごく情報が新しいサイト」と感じることができるのである。
このキャッチコピーを考えた人、私はかなり好きである。
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タイプ2:婉曲表現
駅のトイレには、よく「いつもきれいに使っていただきありがとうございます」という注意書きがある。要約すると、「きれいに使えよ、この野郎」ということ。
京都の「茶漬け」や、閉店間際の店の「蛍の光」を持ち出すまでもなく、こういう婉曲的表現は、どうも「島国根性的」というか、「嫌味」っぽくて私はあまり好きではない。
ただ、使いようによっては「いなせ」な表現になることもある。
例えばこれ、ある蕎麦屋(おいしい)で見つけた注意書きなのだが。
「店内でのタバコは 煙を出さずに お楽しみください」
直訳すると、「煙草を店内で吸ったら追い出すぞ」といっているのに等しいのだが、無機質に「店内禁煙」と書かれるよりはよほどスマートである。
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タイプ3:言い換える
最近、「デブ」のことを「ぽっちゃり」と言い換えるのがブームらしい。「デブだけど愛嬌がある」というのは「ポチャカワ」というらしい。
勝手に言ってろ、とは思うが、今までの流行は、基本的には相手を不安がらせることで成り立ってきた。しかし今次の「ポチャカワ」は、要するに「今のままでいいよ」という「安心」をキーワードにしたという点で、特筆に値する。ダイエットは「不安」が元で、忌々しい「デブ肯定」は「安心」が飯の種、というわけ。
「30代でも輝くワタシ」「40代でも自分らしさ」「何歳でもがんばる女子力」とか、女性誌は結構、残酷ともいえる「ワタシ肯定」をするようなところがあるので、あまり真に受けないように。「婚活」煽りと「おばさんになっても輝くワタシ」煽りは、マッチポンプだからね。「安心」ってそもそもが不安の裏返しだから、この2つの特集を繰り返していれば、結構売れるんだろうけど。
おっと余談が過ぎたようだ。要するにこういうことだ。
全然フォローになっていない。
公開:2013年8月6日