視聴率の王者、「サザエさん」。
この圧倒的安定感は、ジャンプにおける「こち亀」と双璧を成すものであります。
もはや、「そこにある」ことが存在理由。
日曜6時半は、そこに(日本唯一残った)セル画のアニメが放映しているという事実。
ジャンプの真ん中をめくれば、そこに(休載することの決してない)4段の漫画が連載しているという事実。
その「余裕」は、『巨人の星』の言葉を借りて言うなれば、
「白鳥は、優雅に泳いでいるようで、足元で必死に足をばたつかせている」、関係者の不断の努力なくしては到底成し得ないものなのであります。
新聞のラテ欄の「サザエさん」は、もはや常軌を逸するレベルの余裕が感じられます。
サザエさん
イクラと花沢さん▽穴子さん ほか
・・・どうしろと?
どうしろというのでしょうか。
外国人に「日本で一番多くの人に見られているゴールデン番組」として「サザエさん」を説明するとして、このラテ欄を見せるとしたら・・
「Today's "SAZAE-San" programs are "Ikura and Ms.Hanazawa", And, "Mr.Anago".」
「HAHAHA.. 」
ってなもんですよ。わけがわかりません。
煽り文句一切なし。このレベルに到達することこそ、真の王者なわけです。
これ、並の凡百の番組でしたら、
「イクラと花沢さんまさかの競演!?▽穴子また暴走!」とかやらかすわけですよ。
そんなの、実につまらないでしょう。
「サザエさん」はこれでいいわけです。王者だから。
公開:2013年5月19日