じり貧の時にまず行うのが経費削減。
一時的な経費削減で見せかけの利益率は上がっても、その恩恵はたかだか1年。構造改革後の組織には、うすら寒い風が吹いている・・・。
上がったはずの利益は落ちる。その理由が、構造改革時によくある「あれやれ、これやれ」「あれやるな、これやるな」の管理強化。管理強化で社員のやる気と創造性を奪えば、収益漸減は自明の理。
管理強化とはこれすなわち「報告頻度アップ」と「あらゆる行動の数値管理」。つまりは本社の権限強化でしかなく、コストセンターは報告をまとめることだけが仕事になっていく。これではプロフィットセンターたる現場が疲弊していくのは当たり前。利益以前の話になる。
どこのコンサルに騙されたか、経営陣が現場を見ずにラクをしたいだけなのか知らないが、やがて「よい報告をした数」が評価の対象になっていく。畢竟、耳あたりの良い、見せかけの「報告」だけが上に吸収され、経営は判断を誤るのであった。
ますます淀んだ空気に支配される社内・・・
これはまずい、とどこからか営業されて、やってきました「社内SNS」。社内イントラネットを使って社員同志がミュニケーションを取れば、もう安心!とばかりに鳴り物入りで導入するも、現場は忙しいから使っている場合じゃない。結局、本社の仕事を増やしただけなのでありました。
本当に数字を伸ばすなら、この逆をやればよい。
公開:2012年9月10日