ドメイン取得と運用に関するメモランダム。
※本記事の制作は2006年の3月と古いので、一部表現を修正しています(2012年6月)。
ドメインについての覚書。
ドメインとは、インターネット上にあるコンピュータやネットワークに付けられる識別子のことを指します。すなわち、インターネット上の住所のようなものです。簡単に言えば、yahoo.co.jp のように表示される文字列のことです。
ネットワーク上に配置されたコンピュータを識別するためには、実際にはグローバルIP(Internet Protocol)アドレスが使用されています。しかしこれは0〜255までの10進数の数字を4つ並べたもの(「219.163.5.181」など)であり、人間にとっては非常に覚えにくいものです。
そこで、IPアドレスを人間が識別しやすい「アルファベット」と「数字」、「記号」による文字列に変換しています。これをドメインと呼びます。この際にはドメインをIPアドレスに対応させる必要があります。そのシステムをDNS (Domain Name System)と呼びます。
これを担う重要な役割を果たしているのがDNSサーバー(ネームサーバー)です。インターネットでドメインを入力すると希望のWebサイトを閲覧できるのは、全世界のDNSサーバーが連携して働いていることの賜物です。
ドメインは、英語で表記した住所のように、階層構造を持っています。
最も大きな階層を、トップレベルドメインといいます。次に大きな階層をセカンドレベルドメイン、その次に大きな階層をサードレベルドメイン・・・と呼んでいきます。 トップレベルドメインやセカンドレベルドメインの種類については後述します。
ここではドメインの階層の仕組みをYahoo!を例に見てみましょう。
このとき、「co」は「jp」ドメインのサブドメイン、「yahoo」は「co」ドメインのサブドメインと呼ぶことがあります。特に、末端の識別子(ここでは「www」、「yahoo」のサブドメイン)のことを 「ホスト名」と言います。
ホスト名は、一般にコンピュータの識別に使われるため、自由に設定することが可能です。すなわち、yahoo.co.jpドメインであれば、www.yahoo.co.jp のほかに、例えば sports.yahoo.co.jp などの分かりやすいホスト名を設定することが可能です。Yahoo!は、ホスト名を上手く活用しているサイトの一つです(参照)。
ここまで見ると、ドメインがあたかもURLそのものであるかのような錯覚、混乱を覚えるかもしれません。ここで、URLについて簡単にまとめておくことにします。
URLとは、「Uniform Resource Locator」の略で、ドメインよりもより大きな範囲を示す識別単位です。ドメインがインターネット上にあるコンピュータやネットワークを指す識別子ならば、URLは、インターネット上に存在する情報資源(HTML文書や画像などのソース)の場所を提示する識別単位です。
さらに包括的な単位として、URI(Uniform Resource Identifier)という概念も存在します。URLは、URIの一部を具体化・仕様化したものであると捉えるのが一般的なようです。
ここではURLについて、拙サイトの例を見てみましょう。
この全体をURLと言います。各々分解してみます。
コンピュータ同士が通信する上で、相互に取り決められた決まり事をプロトコルといいます。これがないと、各々のコンピュータが勝手な通信をしてしまい、ネットワーク上で意志の疎通が図れなくなってしまいます。いわばネットワーク上の通訳者的役割を担います。
図の「https://」 は、「以下をhttpsというプロトコルでアクセスしますよ」という合図となります。
一般に、最もよく見るプロトコル名はHTTP (Hyper Text Transfer Protocol)です。HTMLと、それに付帯する文書や画像、動画などの各種ファイルがやり取りできます。他に、ファイル転送に使われるFTP (File Transfer Protocol)、メールのやり取りに使われるSMTPやPOPなどがよく見受けられます。
前述の通り。ホスト名は、原則として自由につけることが出来ます。DNSサーバーの名前=ホスト名とするケースが多いようです。
コンピュータがWorld Wide Web に接続されていることを示すために、「WWW」を用いることが多いようです。
前述の通り、ドメイン名は実際はIPアドレスを扱いやすい形に置換したものです。
パス名とは、特定のファイルまでのルートを表示するものです。図では、<「info」というフォルダの「index.html」というHTML文書>ということを示しています。
TLDとは、「トップレベルドメイン」の事を指します。例えば、.comとか、.jpとか、.netが該当します。
このうち、gTLDは「一般トップレベルドメイン」、ccTLDは「国コード別トップレベルドメイン」と呼ばれています。
他にインフラ用となる Infrastructure TLDがあり、.arpaが指定されています(ここでは無関係なため割愛)。
種類 | 用途 | 対象 | 備考 |
.com | 商業 | 無制限 | |
.net | ネットワーク | ||
.org | 非営利組織 | ||
.edu | 高等教育機関 | 米国に認可された教育機関 | |
.gov | 米国政府機関 | 米国政府機関など専用 | |
.mil | 米国軍事機関 | 米国軍事機関専用 | |
.int | 国際機関 | 国際機関 | |
↓新しく指定されたgTLD | |||
.info | 無制限 | 無制限 | |
.biz | ビジネス | ビジネス用 | |
.name | 個人名 | 個人 | 名前.名字.nameなど。 |
他、.pro(弁護士・医師・会計士) .museum(博物館や美術館、動物園など) .aero(航空業界) .coop(協同組合)なども登場しましたが、ここでは省略します。
ファイルが巨大になるため、ccTLDの一覧はこちらにリストアップしてあります。
ccTLDは、各国・地域に分けられたTLDです。国コードは国際標準化機構(ISO)の基準により選定されています。
有名な .cc .to. tv のような誰もが登録できるケースと、.jp などのようにその国や地域限定でドメインを取得できる2つのケースが存在します。
割り当てについては、以下のセカンドレベルドメイン(SLD)を付与することが基本となります。
.ac .ad .co .ed .go .gr .ne .or .lg または 地域型
なお、日本では「汎用JPドメイン」も取得できます。
例: https://www.hogehoge.jp/
ここでは便宜上、.JPにおけるセカンドレベルドメインについてのみみていきます。
日本の.jpドメインには、属性(組織種別)型、地域型、汎用の3類型が存在します。
種類 | 用途 | 対象 | 備考 |
.ac.jp | アカデミック | 学校教育法等で定める学校、大学など 学校法人、職業訓練法人など |
個人不可 |
.ad.jp | JPNIC関連 | JPNICに認可を受け、または関連する組織など | 個人不可 |
.co.jp | 企業 | 日本に登記のある会社 | |
.ed.jp | 教育 | 高校までの教育機関など | 個人不可 |
.go.jp | 政府 | 日本国の政府機関、特殊法人(≠特殊会社) | 個人不可 |
.gr.jp | グループ | 複数の日本在住の個人 日本国法に基づく法人のグループ |
|
.ne.jp | ネットワーク | 不特定多数を相手にするネットワークサービス | |
.or.jp | その他法人 | 以上または以下に属さない法人 | 個人不可 |
.lg.jp | 一部行政 | 地方公共団体や行政組合、広域連合など | 個人不可 |
以下に付与。
アドレス xxxxxx.chiyoda.tokyo.jp など。
地方公共団体に付与されるもの。
アドレス pref.chiba.jp(千葉県) city.chiba.jp(千葉市) city.funabashi.chiba.jp(船橋市) など。
日本国内で連絡を取れるような住所のある個人または法人に付与されます。
アドレス xxxxxx.jp
ドメイン取得に関する当サイトの事例など。
ドメイン取得は個人でも簡単に出来ます。個人が独自のドメインを取得するメリットは、
が挙げられます。とくに3と4の持つ意味は情報が埋もれがちな現代、大きな意義があるといえます。
ドメイン情報は、レジストリに集約されています。1つのTLDごとに、1つのレジストリが存在します。レジストリはドメインのデータベースを管理しています。
レジストリにドメインの登録申請をする仲介を行うのがレジストラです。レジストリはすべてのレジストラに対して中立かつ公平であることが求められ、各レジストラは共有の登録システム(SRS)を使ってドメインを申請します。
ドメイン登録は、基本的には「早いもの勝ち」です。以下、ドメイン取得の手順を見ていきます。
レジストリに参照を掛けて、希望のドメインが取得可能かどうかをチェックします。
こちらが検索しやすく、お勧めです。
希望通りのドメインが見つかったら、ドメインを申請します。
料金はドメインによって、また会社によって異なりますし、契約年数も会社によってまちまちです。ご自分で最良と思う会社を選択してください。このサイトの事例については次項で述べます。
時間や手間が掛かるサイトより、単純明快に、分かりやすく手続きが行えるサイトをお勧めします。
このサイトでは、ensoku.info(遠足インフォ)というドメインを取得しています。それに関するメモ。
私は、Value-Domain(バリュードメイン)でドメインを申請しました。
ドメイン登録代行だけにとどまらず、無料のメール転送、ネームサーバー、そして無料のURL転送がセットになっているコストパフォーマンスに優れた総合ドメインサービスです。XREAの無料Webスペース50MBがいつでも取得できる特典もついています。
ここで、ローマ字.info [9$、時価1090円(/年)]を購入しました。
このサイトのメインページは、 https://uuseizin.web.infoseek.co.jp/ という非常に長いものでした(2012年現在無効)。これに不満で、もっと短いアドレスが欲しいと思っていました。
そこで、ensoku.info というドメインを思いつき、申請しました。思いついてから申請まで約3ヶ月。その間に誰も取得しなかったことを幸いに思います。
ドメインは予想以上に簡単に取得できました(約2時間くらい)。メールアドレスも短くなり、非常に満足しています。少しでもドメイン取得に興味がおありならば、取ってみる価値はあるように思います。
ドメインの運用について、当サイトの事例。
VALUE-DOMAINによる無料URL転送。もちろん広告はありません。
https://ensoku.info/ および https://www.ensoku.info/ にアクセスしていただくと、
https://www.hatosan.com/ に自動で転送されます。
このサイトでは、 https://news.ensoku.info/
にアクセスしていただくと、
https://www.hatosan.com/blog/ に自動で転送されます。
このサイトでは、 https://k.ensoku.info/ にアクセスしていただくと、
https://www.hatosan.com/k/ に自動で転送されます。
https://go.ensoku.info/
は、独自のドメインで運用しております。
現在、複数個のメールアドレスを xxx@ensoku.info
の形で保持しています。これは、VALUE-DOMAINによって無料で転送されます。もちろん広告はありません。
スパム・メール防止のため、 ワイルドカード型のメールアドレスを運用しています。オンラインの申し込みで、会社ごとにメールアドレスを変えておけば、スパム・メールが届いたときに、どの会社が情報を漏らしているのか一目で分かる・・ということです。便利。
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