漫文漫文2012>電車の乗り方


(1)まず、お金を手に入れます。お金を手に入れる方法は様々ありますが、もっとも手っ取り早いのは親しいものや公的な扶助を求め融通無碍することでしょう。次いで働くこと。最後に犯罪がありますが、最後はお勧めできません。

(2)お金はそのまま手に持ってもよいのですが、たいていはよからぬ人に盗まれたり、注意していても落としたりしますので、しっかりと財布に入れて持つようにしてください。財布がない場合は(1)に戻り、財布を買いましょう。

(3)駅に向かいます。一意の駅に向かう方法は様々あり、徒歩がもっとも確実ですが時間がかかります。次いで自転車、電動機つきの自転車、原動機付きの二輪車、いわゆるバイク、そして自家用車、タクシー、バス等様々あります。好きな方法を選択しましょう。なお、タクシーやバス等を利用する場合には、ここでもお金がかかりますが、詳しくは詳しい人を見つけて聞いてください。いまはグーグルという便利な検索サイトも用意されています。

(4)駅に着きました。着かない場合は、iPhoneなどのGPS機能を活用し、頑張って駅に向かうようにしましょう。

(5)まずあなたは、切符を買う必要があります。切符を買うときは、駅の窓口若しくは、「自動券売機」を使って買うことになります。窓口で買う場合は、窓口氏に言えば勝手にお金を請求してくれますので手順(8)へ進んでください。

(6)自動券売機で切符を買う場合は、まず、「行きたい場所」を券売機の上に掲げてある大きな地図から探してください。もしこの地図の範囲に行きたい駅の名前がない場合は、あなたが漢字を読めないか、そもそも「連絡会社線きっぷ」という普段あまり使わないような地図に騙されているか、はたまたあまりにも遠くなので「窓口氏に聞け」と言われているのか・・のどれかです。最後のケースに当てはまる場合は、恐れ入りますが窓口氏にお尋ねください。

(7)自動券売機は、ジュースの自動販売機のようなものです。「金額や行きたい駅名(ほしい商品)を選択して」「コイン・お札を投入して」「切符(商品)を受け取る」というきわめてわかりやすい、合理的なシステムです。最近はタッチパネル式の自動券売機も増えてきましたので、より直感的な切符購入ライフを楽しめることができるようになりました。ちなみにこの切符というのは、乗車許可証と同義です。なくさないように、気を付けましょう。

(8)いよいよ、この乗車許可証を改められるときがやってきました。「改札」です。駅員に見せてもいいのですが、最近は嫌がられます。「自動改札機」という、自動で乗車許可証を判別する機械が大量に投入されているからです。自動改札機には、高速道路の料金ゲートと同じように、とおってもよい個所には「↑」マークが、とおってはいけない場所には「×」マークが表示されています。「↑」マークのところを通行するようにしましょう。もしも「×」マークのついている場所を通過してしまうと、「ピポーン!」という大音響とともに、あなたは一定の時間、羞恥プレイを受ける恥辱を味わうこととなります。

(9)自動改札機の右側には、乗車許可証の投入口があります。これとは別に、電車に乗ることに慣れているプロフェッショナル仕様の「Suica」「PASMO」その他のICカード(電子化プリペイド乗車許可証)を読み取るブルーのアンテナ装置が備え付けてありますが、電車に乗ることの初心者のあなたは、そんなことは気にする必要はありません。投入口だけを見ればよろしい。

(10)その投入口に、乗車許可証を吸い込ませます。吸い込むスピードは、ちょうど掃除機が、床に捨ててあったティッシュを吸い込むくらいの素早さで、最初はちょっと戸惑うかもしれませんが、耐えてください。うまくいくと、出口のゲートがバタンっと開いて、乗車許可証がその先の出口からスルっと出てきます。これは必ず受け取りましょう。受け取り忘れると、「ピポーン!」という大音響とともに、あなたは一定の時間、羞恥プレイを受ける恥辱を味わうこととなります。受け取った乗車許可証には、●印の穴が押され、これが「改札」のサインとなります。

(11)あとはトイレに行くなり、買い物に行くなり、自由な時間を過ごしましょう。頭上に「行き先を示す可変電光掲示器」があると思いますので、「どんな電車が、いつ、どこ(何番線)から発車するのか」をみきわめて、そのホームに向かってください。

(12)ホームには電車が止まっています。あなたが早く着すぎた場合は、止まっていない場合もあります。ドアの上の案内板に「回送」と書かれていない限り、その電車に乗ってみましょう。電車にはドアがあるので、そこから乗るとよいでしょう。

これで電車に乗れました。やった!


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