移転の顛末
2011/06/06を以て、当サイト「鬱色時代」は、isweb (uuseizin.web.infoseek.co.jp)での運営から、独自ドメイン(www.hatosan.com)へ、完全に移転しました。 また告知から2週間たった6/19には、.htaccessにより、旧サイトからの「リダイレクト処理(301)」を行うことにしました。これにより、旧サイトのコンテンツにアクセスしても、新サイトに自動的に飛ぶように設定されました。 じき検索サイトからも、旧サイトの痕跡は消えていくでしょう・・・ *** 今回の移転のそもそもの発端は、infoseekのレンタルサーバーサービスであるiswebが、2011年4月末、いきなりその「有料サービス」である「iswebベーシック」を<終了する!>と宣言したことからはじまります。 これにより、楽天が買収したinfoseekの、老舗レンタルサーバーサービス「isweb」が、2012年を以て完全にサービスを終了することが決まったのです。今は簡易なWeb投稿サービスがあふれていますから、これも時代の流れでしょう・・・。 事情はよく分かります。 ただ、移転を余儀なくされた「当事者」としては、いささか困惑しております。このサイトは、当初今はなき「Tripod」からスタートしました。Tripod終了が決定した8年前、isweb有料版の300MBという要領は魅力で、 それからずっと使ってきたわけですが・・・ *** 思い返せば、その予兆はありました。2010年に、無料の「iswebライト」がこれまた突如終了し、日本におけるインターネット草創期の歴史を持つ様々なサイト(ある意味で「サブカルチャー遺産」)が「強制削除」され、大きな話題となりました。 昔はよく、テレホタイムやISDNやらで夜中に見た思い出のサイト群が、一夜にしてすべて消えてしまったのです。日本のインターネット史上に残る大事件だと、私は考えます。 ネット界隈では騒ぎになったものの、世間的には興味がないようで、ほとんど話題にも上りませんでしたが、これほど乱暴なことはないと、いまだに憤懣やるかたない方もおられるでしょう。 その事実から、この事業者には「個人がサイトを作成する熱意」や「それを支えてきた人々の存在」をまったく重視していないことを悟りました。言い換えると、人々の無数の「著作」を「あずかっている」という意識がない、ということです。 したがって、「これは、有料版もあやしいな・・」と思ってはいました。サーバーの機能をみても、旧時代のスペックのまま。特にサーバーの容量は8年もの間、1MBたりとも増えていないのです。 IT企業とは思えない放置っぷりです。あまりの状況に見兼ねて、私は「サーバー機能の拡張の予定はあるか?」と問い合わせてみたことすらあります。 すると、「そんなつもりはない」・・・そして、「規約では薦めていないが、一人で複数のアカウントを持つのもアリ」という実に不可解な回答が返ってきました。 「これはもう駄目だな」と感じた回答です。 いやはや・・ ともかく、「こりゃ、拡張する気はまったくないな」と踏んでいたところに、無料版終了からわずか半年余り。メールで来た「(有料版)終了のお知らせ」。 ・・・かなり衝撃でした。運営側は、絶対的にやる気がないと思いつつも。現実に起こると・・。 *** 何が衝撃かって、「サイトを移転しなければならないじゃないか!」・・・ということもそうなのですが、むしろ、「社内英語使用などで目立っていた会社だが、本当は有料版のサーバーを維持できないくらい、懐事情は苦しかったのか!」ということ が、です(←嘘です)。 無料版終了時、iswebは有料版への移行を積極的に促していたのですが、想像するに、思った以上に有料版に移行する人が少なかったのではないかと思われます。 そりゃそうですよ。今や「ジオプラス」「ロリポップ」「さくらインターネット」等でギガクラスのサーバーをもっと手軽に使えるのですから。 *** 今回、8年近くお付き合いしてきたサービスからの、あまりの突然の「処置」に、怒りのやり場がありません。しかしまぁ、この会社にとってみたら、「たかが年6000円くらいで消費者面すんな!」ということなのでしょうね。 わかります。 したがって私のようなゴミはゴミらしく、オトナらしく大人しくサイトを移転することを決めました。もっとも私だってオトナですから、この「たかが年6000円」の不義理で、彼らのサービス一切と絶縁することにしましたが・・・ もうこのグループのサービスは一切使いませんし、基本的にこのグループのやることなすことはすべて懐疑の目で見ることにきめました。 買い物から旅行の予約、その他さまざまなサービスを手がけているようですが、このグループとは距離を置いて生活をしています。別にネガティブキャンペーンを張るつもりはないですが、徹底的にこの事業者のサービス とは関わらないことにしました。もっとも、だからといって少しも生活は不便になっていないので別に微塵も困ってはいないのが、非常に笑えるところですが。 isweb有料版を借りたことは、私にとって、本当に【最悪の選択】でした。あのときにもっとしっかりした事業者を選択していれば・・と悔やんでも悔やみきれません。 --- ついでに書いておきましょう。「クラウド」なんていう大笑いの作られたブームがありますが、企業は儲からないとさっさと店じまいをします。大切なデータは「雲の上」ではなく、手元に置いておくのが一番なのです。 楽天さんは大切なことを教えてくれました。ありがとうっ!! 永久にさようなら!!!!! --- (謝辞) 移転は面倒くさい作業の連続です。ウェブログの再構築からCGIのパーミッション設定、サイト内のリンク貼り直しに至るまで、数千ページをミスなく移管すると言うのは、なかなか厳しいものでした。技術的というよりも、労力的に・・・。そんな私を支えてくれたサイトとソフトを 選りすぐってご紹介します。 ■ Webページ内の記述を一括変換できるソフト。大変お世話になりました。
これがなかったら、サイトの移転にかかる時間は数十倍になっていたでしょう・・・ ■ Movable
typeは、旧サーバーではずっと「2」のままでしたが、今回「4」を導入。移転時点で最新の「5」は先進的過ぎて私には使い辛く、安定した感のある「4」にお世話になっております。 ■
サーバーは、いろいろと検討した結果、「さくらインターネット」に決めました。
かつての「首都圏大停電」(川の上の電線を切っちゃったときのアレ、今、停電と書いても計画停電のことしか思い出さない人が多いでしょうけれど。詳しくはググってくださいね)のときにもサーバーを活かし続けた実績を信頼します。ただし
、もう借りドメインは信用できないので、独自ドメインを取得して防御策をとることにしています。 |