社畜かるた(おこさまむけ)
<その1>
あ 諦めは 一番大事な 処世術
い 一番に 出社したけど 片付かず
う うちのこと 何もできずに 週明ける
え 偉そうに してた先輩 俺の部下
お 「おかえり」の 言葉も消えた 倦怠期
か 「会議の日」 いつまでかかる この無駄よ
き 勤務時間 終わってからの 勉強会
く 苦しみは 次の苦しみ 生み出して
け けったいな 規則が増えて 息詰まる
こ 孤独さを 噛み締め涙 深夜まで
さ 「察してよ」 ヒス持ちババアが わめいてる
し 「死んじまえ!」 何度思った ことだろう
す すっかり慣れた 惰性が続くよ このルーチン
せ せっかく作った レジュメが無駄に 定時前
そ そばの同僚 油断大敵、実は「敵」
た 楽しくない でも笑うしかない 客の前
ち 近頃の 奴らは常識 通じない
つ つまらぬジョーク 愛想笑いも 飽きてきた
て 適当で うまくいっちゃう そんなもの
と とにかく「数字」 上げれば正義 他はゴミ
な 何となく 発した言葉で 大事に
に 妊娠で 増員もなく みな残業
ぬ 「ぬー」っと出社 窓際オヤジは もう帰る
ね 年齢不詳の お局怖いぞ 給湯室
の 飲み会は 第二の職場 大事な場
は ハッタリ上司 部下は見てるぞ 信じない
ひ 火の車 帳簿いじって 誤魔化すの
ふ 増えるのは 在庫と借金 ばかりなり
へ 「平気です」 隠す涙は 鬱の元
ほ 報告は いつもいいこと だけを言い
ま 待っている 稟議通るの 遅すぎる
み みんないる 知らない歌でも 盛り上げろ
む 「無理」だって あれほど言ったが 通っちゃう
め 面倒な 仕事を振る奴 出世する
も もうダメだ 無理難題が 降りかかる
や 「やっぱりか・・・」 だいたい予想 つく仕事
ゆ 「夢がない」 どうせボーナス 減額だ
よ 酔っぱらう 嫌なことだけ 忘れない
ら 「ラクしたい」 それができるの 偉い人
り 稟議書が 根回し忘れて 通らない
る ルックスが 七難隠す 世の定め
れ 連絡が 来るのはいつも 休日だ
ろ 「ろくでなし」 叫ぶ客こそ 「糞喰らえ」
わ 「わからない」 そのひとことが 言えなくて
<その2>
あ 明日までに 「絶対終われ」と 定時後に
い いつまでも いくらでもやれ 残業を
う うつ病に なって左遷で 飼い殺し
え 偉い人 すべてイエスと 答えねば
お 遅くても 無賃で働け 生きるため・・・
か 過労でも 誰もが働く 青い顔
き 昨日から 寝ていないなど 当たり前
く 苦しいの? 気のせいだろう 働けよ
け 結婚式? そんなの知るか 出て来いよ
こ 今度の飲み会 当然出るよね 強制だ
さ サービス残業 利益の源泉 競争力
し 死にたいと 口には出すが 死にたくない
す すぐ行けよ すぐ電話しろ すぐ詫びろ
せ 責任は 命じたやつより やったやつ
そ それ俺の 仕事じゃないが やるしかない
た 頼んだよ 明日朝必要 すぐにやれ
ち 「ちょっとだけ」 変わった中身は 全部かな
つ 次は何? 呼ばれるたびに びくついて
て 定時だぞ カードを切って 残業だ
と 泊まり込み 経費も出ない 自腹かな
な 何だ君 もう帰ろうと しているの?
に 憎いやつ 手柄を盗って 高笑い
ぬ ぬるいんだ 君の仕事は いつもそう
ね 寝言だろ? 疲れた辛いは 禁句だぞ
の 納期あり ノルマもあって 残る日々
は 「はい」という 元気すらさえ 残らずに
ひ ひどくない うちより悪い ところある
ふ 二日酔い トイレで寝るなら 休みたい
へ 屁理屈は 聞きたくないよと 言われ慣れ
ほ 報告書 書き方だけは うまくなり
ま まだ平気 まだまだ平気 やがて事故
み 皆苦労 お前だけだと 甘えるな
む 無理じゃない やらないお前が 悪いんだ
め 珍しく 乗れた電車が 終電で
も もしかして 異動に期待 裏切られ
や やる気出せ でなけりゃ君の 居場所なし
ゆ 有給を 取る人聞いた ことがない
よ 夜が明ける ああやだ会社が はじまるぞ
ら 来週も その次の週も 休みなし
り 利益出せ ないところから カネは出ぬ
る 「留守だから」 アポなし訪問 避けられて
れ 連絡は どんなときでも 取るように
ろ 労働は 私を支える 喜びです!
わ 私です 責任負うのは いつも下