プレゼン資料の件
プレゼン資料についてのhow to です。これまで、数百回はプレゼンしてきていますからね。少しは語れることがあるか、と思います。
■基本設計
■基本仕様書
■分量
こちらに、便利な計算フォームを用意しました。分量を考えるときにお使いください。半角数字で入力。
またこちらに、文字数チェッカーも用意しておきます(全角対応のため、半角は2文字で「1字」とカウントします)■原稿
■組み立て方
私の場合は、まず真っ白なA3の用紙を用意して、フリクション、すなわち消せるペンを使って「ラフスケッチ」を書きます。
例えば15分のプレゼンであれば、表紙や目次を除いて9枚の本文スライドが必要になるわけです。
そこで、「表紙」→「目次」→「自己紹介」→「1.経緯」→「2.転機(課題)」→「3.取り組み(苦労談)」→「4.具体例その1」→「5.具体例その2」→「6.結果(現状)」→「7.学び」→「8.これから(展望)」→「9.まとめ」というように、所定の枚数に沿うような形でスライドのラフスケッチを描いていきます。その中で、膨らませそうなところ、削ぎ落したほうがよさそうなところ・・と調整をしていきます。
ある程度ラフスケッチ(漫画で言うところのコンテですね)が固まったら、実際にスライドを作っていきます。
スライドを編集しながら、当初のラフスケッチになかったような事が思い浮かんできたり、逆に「やっぱりこの流れはやめよう」などとあれこれ行きつ戻りつしながらスライドを作り込んでいきます。
あくまで私の場合ですが、いきなり本文スライドからスタートすることはしません。表紙や目次、自己紹介など、「とりあえず作れる」ところから作っていきます。いわゆる「やる気スイッチ」である脳の側坐核を動かすためにも、「とにかく作ってみる」ということをやる必要があるからです。
スライドがある程度完成したら、いよいよ完全原稿を作っていきます。15分のプレゼンであれば、ざっと4,500字くらいの原稿が必要となります(400字詰原稿用紙12枚分くらい)。
スライドを作った頭があるので、原稿は比較的すらすらとかけるのではないかと思います。原稿を作っていくうちに、どうも筆が進まないところが出てくるでしょう。それは、スライドの造りが甘いところです。原稿と一緒に、スライドもブラッシュアップをかけていくとよいでしょう。
いよいよ原稿が完成したら、一度リハーサルをします。まずは「原稿読み」です。原稿を通しで読んでみて、所定の時間で読めるかをテストします。練習では「時間ピッタリ」で読めても、本番ではだいたい伸びるのが常ですから、「15分」でしたら「14分30秒」くらいで読めるのがベストタイミングといえるでしょう。ここで所定の時間をオーバーしてしまったら、30秒は残せるくらいに削りましょう(早口でカバーすると、たいてい失敗します)。逆に、所定の時間よりも数分単位で早く読み終わってしまった場合は、話すことを少しだけ足すか、あるいは意図的にゆっくり読むのでもよいと思います。一般的には、「伸びる」よりも「早く終わってしまう」ことで不快に思われることはありません。
ちなみに読んでいてどうも「引っ掛かるな」と思うところがあったとしたら、そこはあなたが本心で思っていなかったり、あまりよく分かっていなかったりする箇所です。スライドや原稿を見直して、できればスムーズにプレゼンできる内容に思い切って変えてしまうことをお勧めします。
そうこうして、だいたい原稿読みがものになってきたら、今度は実際にスライドショーを動かしながら原稿を読んでみます。意外と操作に手間取ったりして、「ただ原稿を読むだけ」よりは遥かに時間がかかることに気づくでしょう。ここで「時間ピッタリ」だと本番は少し伸びる可能性が高いです。ここでも、30秒くらい残せるようにタイミングをはかったり、文章を削ったり、微調整を行いましょう。
最後に、スライドの誤字脱字を確認し、フォントや表記のゆれをなくし、画面が寂しいところにイラストを追加したり、文字が多すぎると感じたところは表現をまとめたり、最終の仕上げを行っていきます。漫画で言うところの「ペン入れ」でしょうか。
いかがでしょうか。ここまで準備をすると、安心してプレゼンに取り掛かれますよね。大切なのは、「原稿」「スライド」両方で、たっぷりとリハーサルをしておくことです。「備えあれば患いなし」「準備8割」という言葉は伊達ではありません。
■リハーサルの回数
プレゼンの重要度や、対象とする場の慣れにもよると思いますが、原稿読み最低3回、スライド読み最低2回くらいではないでしょうか。さすがに何度もやっているものはそのまま本番ということもあるでしょうが、経験上、一度は必ず原稿を読んでおいたほうが当日の成功感は違ってきますね。