婚活3
結婚相手に求めるスペックでよくあるものに、「高収入」というのがある。それはいいのだが、その中身はよくよく吟味したほうがよい。
だいいち、サラリーマンの場合は(ある程度毎年の年収が予測できる半面)、手取りとしては以下のようになるからだ。
(手取りの目安 ※2023年現在。1桁目は端数切捨て。あくまでも概数であって、正確さよりも「把握性」を重視。所得税・住民税・社会保険を控除した額。個人差あり。扶養等により大きく異なる)
■年収→手取り(目安)
年収の概ね7~8割が手取りだ。「年収1000万円だから、1000万円使えるわけではない」というのは抑えておきたい。
そしてここからが重要なポイント。
第一に、貯金額だ(有価証券などを含めてもよい)。生活が驕奢を極めて「年収1000万円でも、貯金はゼロ」という人もいるだろうし、「年収500万円でも、貯金は1000万円」という人もいるだろう。ここは絶対に抑えておきたい。
これに近いのだが、借金額も重要なファクター。「経営者で年収1億」でも、「個人保証の借金が5億」あるかもしれない。「サラリーマンで年収が600万」でも、「ローンがまったくなくて、お金周りがキレイ」という人もいるだろう。このあたりも「年収」で見えない部分だ。
そして、生活水準。一般的に人は、一度上げた生活水準を落とすことはかなり難しいとされている。まあ、これは今更「川で洗濯」をする人がまずいないことを見ても明らかだろう。薪を割って五右衛門風呂に入ることも普通しないし、井戸を掘って水汲みにいくようなことも先ず聞かない。これらの事実が傍証している。すなわち、「年収1000万円の生活」でカツカツになっていると、給与水準が少し下がっただけで生活が破綻するということだ。「年収カツカツ」なのか、「年収の中で余裕資金が捻出できているのか」は大切な部分だ。これすなわち、前述の「貯金額」と「借金額」とも絡んでくるのである。
・・・ということで、「年収」だけで飛びつかないほうがよいという話であった。