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ドッジボール


ドッジボール。

小学校の頃だろうか、懐かしいスポーツである。筆者は大嫌いだったが。

大体ボールを当てあうというのは、今考えるとかなり恐ろしいスポーツである。今の世の中、「ドッジボール、ハンターイ」の声が、ある特定の思想を持った教師の間から出てもおかしくない。

運動会で徒競走をしない世の中である。いずれドッジボールにメスが入れられるのではないか。筆者の杞憂で済めばいいのだが。

 

さて。ドッジボールである。筆者は、ボールを取るのも嫌だったし、ボールを投げるのも嫌だった。すなわち、逃げてばかりいたのだ。情けない。

だが、それは、ある意味では正解である。ドッジボールの本来の意味を見てみよう。

 

ドッジボール= dodge ball

dodge は「ひらりと身をかわす」「さっと隠れる」「さっとよける」 という意味がある。

すなわち、逃げていいのだ。

しかも、当初このスポーツは、外野が内野に向かって当てるだけ という形態で、無論、ボールのキャッチも許されていなかった。

 

そう、本来的には逃げるスポーツだったのだ。

 

筆者は逃げていてよかったのだ。最後に独りになっても逃げ続けた記憶がある・・・

 

なお発祥は何と!我が国、日本である。明治時代の話であった。

 

余談だが、dodgeには「話をそらす」という意味もある。筆者にぴったりの言葉だ・・・


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