デジタルデトックス熱

朝井リョウの小説『スター』を読みました。新進気鋭の映画監督・Youtuber・オンラインサロニストが煩悶する話ですね(すごく説明を端折っていますが)。「ものをつくる」って何だろう、「人に評価される」って何だろう・・・と考えながら一気読み。朝井リョウの作品はどれも、一気読みさせる魅力を持っていますね。

朝井さんの作品では初めて、珍しくところどころに説教臭さを感じたので「なんでだろう?」と最後まで読んでみて、奥付を見たら「朝日新聞に連載」と書いてあったので「ああ、なるほど!」と妙に納得しつつ(?)、読後に私が最初にとった行動は何かというと、Youtubeの登録チャンネルの整理でした。

すぐに影響されるタイプというか、変なところで素直というか。

気づいたら200チャンネル位も登録されていて、チャンネル名を見ただけでは「何の動画だっけ?」みたいなものもいろいろあったので、思い切って整理です。なんか、動画であんなに「登録、登録」っていうから解除したら申し訳ないなと思うわけですよ。だからこれまでは罪悪感がすごかったんですが、『スター』を読んだらそんな罪悪感、吹っ飛びましたね。

本当に見たいやつだけ見ればいいや。

広告が増えまくっているうえに、すでにトップ層はサロンだったり物販を始めたり「第三の道」を用意しはじめているじゃないですか。明らかに以前ほどの勢いはないんですよね。見ていても惰性というか。以前ほどの「高揚感」がない。そうモヤモヤ思っていた時にこの小説を読んだら、なんだか・・・なんだか急速に冷めてしまいました。

本当に見たいものだけ見ればいいや。