トップページ>漫文
独り言
ぼくのめのまえには
お花畑
ぼくのめのまえには
お花畑
絵の具
綺麗な絵の具
色を全部混ぜて
真っ黒にしたよ。
綺麗なお花畑の絵が、
一瞬にして
真っ黒に。
この破壊行為は、
幼稚園の頃の出来事。
俺は一瞬、
ささやかな破壊行為を
成してしまった。
快感と憎悪
先生は怒った。
凄く怒った。
俺は自分のした事の重大さに
気付いた。
綺麗なお花畑
せっかく書いた、
綺麗なお花畑。
なんで消してしまったんだろう。
なんで・・・
それは、
ちょうど 積み木のお城を崩すときのような
小川に石を積み上げて作ったダムを壊す時のような
砂場の砂山のトンネルを頂上から踏み潰すような
制圧の快感・・・
快感と罪悪感とが混じった気持ち。
自己嫌悪。
あっという間の
出来事だった。