勉強

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■バカとカネ

これは実際に東大にお子さんを入れたある方から聞いた、衝撃的な言葉。もうね、ぐうの音も出ないくらいストレートな言葉なの。

「馬鹿な子ほど、カネがかかる」

・・・これ、どういう意味なのだろう?私は戸惑った。

我が子をかしこくすることで、結果的にお金がかからない、とも読めるし、
カネをかけずに、我が子をかしこくすることが大切、とも読める。

どちらも真理なのだろう。

この含蓄のある言葉、音読すればするほど、味わい深い。
「金をかけてバカを育てるのはもったいない」 とも読めるし、
「バカを金をかけて育てるのは馬鹿だ」 とも読めてくる。

どちらも一面を表しているように思えてならない。

これらの意味も包含しつつ、この発言の真意は「かしこい子ほど、カネがかからない」という素直な意味であった。
ただただ教育の大切さを表す、1つの卓見であった。

■口出し親

最近、ある学校の元先生が、こんなことを言っていた。

「口を出してくる親ほど、子どもは損をしている」と。

なるほど。所謂「うるさい親」は、先生も警戒するから、子どもも斜めに見られるということか。と思っていたら、「それだけじゃないんです」と。どういうことか。

「こういう親は、どこでも口を出すので、結果的に選択肢を狭めているんです」と。「?」

まず、子どもに口を出す。なるほど。私も実例を見たことがあるが、あるアスレチック・パークで、母親が息子に「次はここにつかまりなさい、違う。どうしてここをつかまないの!」と激怒していた。息子はつまらなそうであった。そりゃそうだろう。自由にやらせりゃいいのに。またあるファミレスで、お通夜のようにおとなしく飯を食っている母・おばあさん・息子も見かけた。食べる順番まで指定する嫌なタイプだ。隣で我が子(当時1歳)がほんのちょっと泣いただけで、わざと聞こえるように「うるさい」と言ってくるような糞ババアだったな。この2例、いずれも「父親」の姿がなかったのが印象的だった。そりゃそうだ。安心できないよこんなの。こういうのが、子どもの可能性をつぶすのだ。

次に、そういう奴らは、例外なく通わせている塾に口を出すそうだ。どういうことか。たとえば、宿題の量を(なんと親が)決める。進み方が悪いと(テメーの子どもの出来が悪い癖に)クレームをつけてくる。エスカレートすると、授業中に中に入ってくる(から、地元で有名になる)輩もいるそうな。当然ながら、塾は面倒なので親の言いなりになる。結果、プロとしてのサービスではなく、「ママの考えたお気に入りのプログラム」が進行するようになる。当然、学習効果は上がらない。素人がやっているのだから、当たり前である。嘘みたいな話だ。

この元先生は言う。「塾に通うというのは、家で見るべき勉強を外部委託するということ。アウトソーシングした以上は、その部分はプロに任せるべき。任せないんだったら、初めから自分で全部見る覚悟で。うまく塾を活用できている家庭は、子どももおおらかにどんどん伸びていく。それができない家庭は、親子で汲々として、子どもは全然伸びない。例外はないと思います」

なるほどなぁ。お医者さんに例えるとわかりやすいのだが、「この薬が効かないと思うので、薬を増やしてください」とか言ってくる患者、普通はいないよなぁ。学校や塾といった教育サービスも同様。プロのサービスを受けるなら、いったんはそれに乗っかる。そういう「素直さ」って、教育に不可欠なのだと思った。

ということで、この先生の「うるさい親は、子どもに損をさせている」という視点は、これまた達見なのであった。


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