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携帯電話+ (携帯プラス)


携帯電話。

 

1979年末の日本での自動車電話商用利用開始、そして巨大な「ショルダーフォン」の登場(1985年)から四半世紀も経たないうちに、携帯電話は劇的な進化を遂げた。

持つことがステータスだったのに、最近では持っているのが当たり前という世の中になってしまった。本当に驚くのが、小学生でも携帯を持っているという事実である。下手をすると幼稚園児でも持っているのではないか。どうなっちまったんだ。ここは、未来か?

様々な試みがなされた。声を掛けるだけで通話ができたり、カメラ付きで写真を撮れたり、メモリが1000人分とか、ゲームができたり、インターネットまでできたり、テレビが見られるようになるとか、腕時計型だとか、なんか、凄いことになってる。

電話は、本来「音声を遠くの人に伝える」夢を載せて作られたものだ。以前は、まず自動交換など無かったんだ。交換手に電話を取り次いでもらっていたんだ。それが今は何だ。寝ながら、電車の中で、トイレの中で、どこでも電話、メール、その他。何なんだ。時代の変わり方が急すぎるんだ。

いつ、どこにいても電話が掛かってくるようになった。疲れきっているときに限って、私に何か業務的な連絡が舞い込んでくる。夜寝てるときに枕元で鳴るメールの音。見てみると、いつもいつも迷惑メール。迷惑メールが日に十通も来るんだ。メールアドレスを初期設定のままにしているせいだが、こんな糞メールのためにお金を掛けてメールアドレス変更のお知らせを送るのが面倒なんだ。

機能が多い。カメラつき携帯(筆者もそうなのだが)、本当に必要だろうか。いや、楽しいから別にいいし、こんなことで疑問を持つようでは「現代の消費者」としては「落第」なんだろうな。ま、別にいいけど。・・・しかし何でカメラなんだろう。初めは面白がって写真撮りまくってたが、冷静になって考えてみると、画質がねぇ。最近は100万画素オーバーの機種も出てきたようだが、うーん、何でカメラなんだろう。カメラと高価なバッテリーとの関係、如何に?

折りたたみ式携帯によく付属しているサブディスプレイ。あれは・・・電池の消耗を増しているような気がしないでもないが、まぁ便利なようで結構なことです。「折りたたんだままメールが読める」ってアンタ、棒型を使えよ。筆者は折りたたみ式携帯が気に食わないので、棒型の携帯を使い続けているが、周りが皆折りたたみ式なので「棒型の俺は悪人か?」と思うようになってきた。これじゃ販売者の思う壺。

着信メロディも多いなぁ。筆者は「サザエさん」をいっぱい集めているのだが・・・しかし着信メロディはほとんど使わないはずだ。筆者だけかもしれないかとチト不安だが、日常ではほとんど着信メロディは使わず、99%バイブレーションで済ませている。皆さんがどうかは知らないが。 そんな状況で着信メロディって何なのだ。アレだ、パソコンで言うところの「スクリーンセーバー」的な役割を果たしているんだろうな。コレクター的なところがある気がする。つまり鑑賞するためにせっせとダウンロードするわけだね。着信メロディというか、鑑賞メロディね。

携帯電話は料金が高い。異常に高いと思う。消費の低迷の一因に、携帯電話などの通信料金への負担が重いため、とする説もあるほどだ。「ほんとはやるじゃん!」なんて宣伝する暇があったら、値下げすればいいのに。ま、筆者はこの会社の携帯を使っているわけではないので実はどーでもいいことなんだが。

電車の中で通話。言語道断だ。ただ、明らかにわざと大声でしゃべって「俺携帯で話をしてるんだぜ」みたいな抱腹絶倒・悶絶、立腹通話を聞くことができるので侮れないのである。筆者としてはヘッドフォンのシャカシャカ音漏れ音の方が数億倍腹が立つ。うるさくて眠れない。 眠らせてくれ。

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年々高機能化する携帯電話。複雑からの脱却も図られた。ボタンが3つだけの、シンプルな携帯。シンプルにしたから使いやすくなるというわけではなかろうて。シンプルというのもひとつの「機能」だと思うが。

だが、シンプル・イズ・ベストなる言葉もある。

そこで、ノックひとつで電話ができるシンプルな携帯電話が誕生した。

 

 

 

 

 

ここまで引っ張っておいて、こんなオチ。

 

 


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